「老人ホーム 紹介」で検索すると、無料の相談窓口がいくつも出てきます。どれも似た説明が並んでいて、何を基準に選べばよいのか分かりにくい——ご相談のなかで、実際にそうおっしゃる方がいらっしゃいます。老人ホーム、シニア住宅、サービス付き高齢者向け住宅。呼び方は違っても、探すときの窓口は同じです。まずはお金の流れから順にご説明します。仕組みが分かると、どこに問い合わせるかはご自身で判断できるようになります。
この記事の要点
目次
老人ホームの紹介会社(紹介事業者)は、住まいを探しているご本人・ご家族と、入居者を迎えたい施設のあいだに入る窓口です。呼び方は「老人ホーム紹介センター」「シニア住宅紹介センター」「入居相談室」などさまざまですが、していることはおおむね共通しています。扱う住まいも、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、グループホームと幅があり、シニア住宅・高齢者向け住宅と呼ばれるものも同じ窓口で探せます。
ご自身でお探しになることもできます。ただ、施設の空室状況は日々変わり、パンフレットに載らない情報(夜間の人員、看取りの実績、実際の入居者の状態像)も多くあります。そこを埋めるのが紹介会社の役割だとお考えいただくと、話が早いかもしれません。
「紹介会社」と「検索サイト」は、少し違います
施設の一覧が並び、条件を入れて絞り込む形のサイトも、多くは紹介会社が運営しています。違いは人が間に入るかどうかです。一覧から気になる施設を選んで資料請求すると、そこではじめて担当者から連絡が来る形と、最初にご事情をうかがってから候補をお出しする形。どちらが合うかは、お急ぎの度合いと、ご自身で比べたいかどうかで変わります。
ほとんどの紹介会社は、ご本人・ご家族から費用を受け取りません。では何で運営しているのかというと、ご入居が決まった施設から受け取る紹介料(紹介手数料と呼ばれることもあります)です。お金の流れは次のようになっています。
図1お金は、どこからどこへ動いているか
ご家族 → 紹介会社
動きません。ご相談・見学の同行・条件の調整まで含めて無料であることが一般的です。
施設 → 紹介会社
ご入居が決まった時点で、紹介料が支払われます。ここが紹介会社の収入です。
ご家族 → 施設
入居一時金や月額利用料です。紹介会社を通しても通さなくても変わりません。
※ご家族から紹介会社へお金が動く矢印は、どこにもありません。「相談したら請求される」ということは起きない仕組みです。
この仕組みから、ひとつ大事なことが導かれます。紹介会社がご案内できるのは、紹介料の取り決めがある提携先に限られる、ということです。ですから「何件と提携していて、お探しのエリアに何件あるのか」は、最初にうかがっておくと選択肢の広さが分かります。
お金の話は、遠慮なくお尋ねいただいて大丈夫です
「無料と言われると、かえって気になる」というお声はよくいただきます。紹介料がどこから、いつ、どのように支払われるのか。これは紹介会社にとって答えにくい質問ではありません。むしろ、後述する届出制度では明らかにすることが求められている項目です。お尋ねになって言葉を濁されるようであれば、それ自体がひとつの判断材料になります。
数は多くありますが、成り立ちで分けると3つに整理できます。どれが優れているという話ではなく、向いている場面が違います。
図2成り立ちで分けると、3つのタイプがあります
全国のポータルサイト型
掲載数が多く、ご自身のペースで比べられます。まず相場観をつかみたい段階に。対応は電話・オンラインが中心です。
地域密着・対面型
相談員が施設を訪ねているぶん、パンフレットに出ない情報を持っています。見学の同行、ご自宅や病院への訪問も。
施設の運営会社が母体の型
現場を知っている強みがある一方、自社の施設を優先しないかは確かめておきたいところです。
インターネットのサービスを本業とする会社が運営し、全国数万件規模の施設を掲載しています。強みは掲載数と、ご自身のペースで比べられること。まず相場観をつかみたい、どんな施設があるのか一覧で見たい、という段階に向いています。一方で、担当者は電話やオンラインでの対応が中心になり、見学の同行までは行わないことがあります。
特定の地域に絞って、相談員が対面で対応する形です。掲載数は全国型に及びませんが、相談員が実際に施設を訪ねているぶん、パンフレットに出ない情報を持っています。見学の同行、ご自宅や病院への訪問に対応するところが多いのもこの型です。すでにエリアが決まっている方、認知症や医療的ケアなど条件が難しい方に向いています。
介護施設を自社で運営している会社が、紹介サービスも行っている形です。現場を知っているという強みがある一方で、自社の施設をすすめられるのではないかという懸念も生まれます。ここは遠慮なくお尋ねになってよいところです。自社施設を優先しない方針を掲げている会社であれば、その旨をはっきり答えられるはずです。
併用は差し支えありませんが、見学からは窓口を1つに
1社に絞る決まりはありません。全国型で相場と選択肢の幅をつかみ、地域型で実際に見て回る——という使い方をされる方もいらっしゃいます。ただし、同じ施設に複数の紹介会社から問い合わせが入ると、施設側が混乱します。見学の予約に進む段階では、施設ごとに窓口を1つに決めておくと話が通りやすくなります。
最初の電話やメールで聞ける5つです。答え方そのものが、その会社の姿勢を映します。
図3最初の1本の電話で、この5つが聞けます
※そのまま口に出せる形にしてあります。答えにくい質問はひとつもありません。言葉を濁されるようであれば、それ自体がひとつの判断材料になります。
この5つは、住まいるにもそのままお尋ねください
私たちは東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県で、約3,000施設(2026年7月末時点)と提携しています。介護の現場を経験した相談員6名が、最初から最後まで同じ担当としてお受けし、見学にも同行します。ご入居後のご相談も無料です。
実際にご相談いただいた方のお話はお客様の声でご覧いただけます。
ほかの紹介サービスとの違いはメリットのページに一覧でまとめています。
紹介会社を始めるのに、国の免許や登録は要りません。不動産会社の宅地建物取引業免許にあたるものが、この業界にはないのです。そのぶん外から見て信頼できるかどうかを判断しにくいという事情がありました。
これを補うために、業界団体である高齢者住まい事業者団体連合会(高住連)が「紹介事業者届出公表制度」を設けています。届け出た事業者には、次のようなことが求められます。
届け出た事業者は高住連のサイトで検索でき、届出公表番号・所在地・相談員の数・紹介できる都道府県・契約している施設数まで公開されています。気になる会社があれば、社名で調べてみると、その会社が自分で言っていることの裏づけが取れます。
住まいるの届出番号
私たちも届出紹介事業者です。届出公表番号 20-0235(東急ウェルネス株式会社)。紹介できる都道府県は東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都3県です。高住連のサイトで社名を検索していただくと、同じ内容をご確認いただけます。この番号は当サイトのすべてのページの下部にも記載しています。
ご相談をお受けしていて、紹介会社を使っていただく値打ちがいちばん出ると感じるのは、次のような場面です。
退院の期日が決まっている、いまの施設から住み替えを求められている——時間が限られているときほど、空室状況を日々つかんでいる窓口があると進みが違います。ご家族が1件ずつお電話になる時間を、そのまま短くできます。
>>入院中に退院を迫られたら|退院後の行き先の決め方
認知症の症状がある、医療的ケアが必要、身元引受人の当てがない。こうしたご事情は、一覧の絞り込みでは扱いきれません。受け入れの実績がある施設を知っているかどうかが、そのまま結果を分けます。
>>認知症でも入れる老人ホーム >>老人ホームの身元保証人がいないとき
資料を10件も20件も取り寄せて、かえって決められなくなる。よくうかがうお話です。優先順位を一緒に整理するところから始めると、見るべき候補は数件まで減ります。
>>老人ホームの種類一覧|特徴・費用・入居条件の違い
入居一時金や月額利用料は施設が定めているもので、紹介会社を通したかどうかで変わるものではありません。紹介料は施設側の販売費として扱われます。もし「紹介経由だと割高になる」という説明を受けたときは、施設に直接ご確認になると、はっきりします。
差し支えありません。ただし同じ施設に別々の窓口から問い合わせが入ると、施設側でどちらの案件か分からなくなり、話が止まることがあります。見学に進む段階では、施設ごとに窓口を1つにまとめておくとなめらかです。
断っていただいて構いません。ご相談を途中でやめられても費用は発生しません。むしろ「ここは違うと思った理由」を伝えていただけると、次の候補の精度が上がります。相性が合わないと感じたときは、紹介会社そのものを変えることもできます。
ご連絡の頻度は最初に決められます。「週に一度、メールで」「進展があったときだけ電話で」といったご希望をお伝えください。ご希望をうかがう前から連絡が続く場合は、その時点でお断りになってよいとお考えください。
できます。ご家族が窓口になられるご相談は多くあります。見学にご本人が同席できない場合も、写真や動画でお伝えする、後日あらためて短時間だけご覧いただく、といった進め方があります。
その段階のご相談がいちばん多いかもしれません。年金と預貯金でどこまで賄えるのかを一緒に見たうえで、無理のない範囲の候補をお出しします。おおよその目安はご自身でも確かめられます。
>>費用シミュレーションで確かめる >>老人ホームの費用相場と内訳
この記事の監修者
東急ウェルネス株式会社
老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー
福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。
本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。相談員のご紹介はこちら
出典・参考
※本記事は2026年8月時点の情報にもとづく一般的な説明です。紹介料の取り決めや対応範囲は事業者ごとに異なります。実際にご利用になる際は、各社にご確認ください。
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