COLUMN

介護と住まいのコラム

施設の選び方 2026.08.14

老人ホーム見学のチェックリスト|当日必ず確認したい25のポイント

パンフレットやウェブサイトを見比べても、そのホームが親に合うかどうかは分かりません。見学は、資料には決して書かれていないことを確かめる貴重な機会です。この記事では、相談員が見学に同行する際に必ず見ている観点を、6つの分野25項目のチェックリストとしてまとめました。

この記事の要点

  • 見学は3〜4件程度に絞り、2日間に分けて。まとめて回ると比較そのものが難しくなります。
  • 食事の時間帯に合わせて予約してください。入居者の様子が最もよく分かる時間帯です。
  • 見るべきは見学者ではなく、入居者への接し方。玄関を入った瞬間のにおいも、ケアの水準を映します。
  • 重要事項説明書を必ずもらってください。パンフレットに載っていない情報が詰まっています。

見学は3〜4件に絞るのがコツ

情報収集はできるだけたくさんしたいところですが、実際の見学は3〜4件程度に絞ることをおすすめしています。1日に3〜4件をまとめて回ると、どこで何を見たのか記憶があいまいになり、比較そのものが難しくなるからです。2日間に分けて見学すると、印象が整理しやすくなります。

そして、見学は「なんとなく雰囲気を見る」場ではありません。あらかじめ確認する項目を決めておくことが、後悔しない施設選びの分かれ目になります。

見学前に準備しておくこと

  • ご本人の状態を整理したメモ 要介護度、認知症の有無と症状、医療的ケアの内容、食事形態、服薬状況
  • 譲れない条件と、譲ってもよい条件を分けておく
  • 予算の上限 毎月いくらまでなら無理なく払えるか
  • 可能ならご本人と一緒に 難しければ、写真や動画を撮らせてもらう許可を得ておきます
  • 食事の時間帯に合わせて予約する 入居者の様子が最もよく分かる時間帯です

見学の予約や日程調整は代行できます

「住まいる」では、見学の予約・日程調整を相談員が行い、見学時にも同行します(ご希望やエリア、その他条件によっては同行できない場合もございます)。ご家族だけでは聞きにくいことも、代わりにお尋ねします。

【立地・建物】5項目

  • 家族が無理なく通える距離か 片道1時間が目安 超えると面会の頻度は目に見えて落ちる傾向があります。実際の交通手段で、実際にかかる時間を測ってください
  • 駅やバス停からの道のりは歩きやすいか 坂道や階段の有無、夜間の明るさ。高齢のご家族が通うことも想定して
  • 周辺環境は落ち着いているか 幹線道路沿いの騒音、日当たり、散歩できる場所があるか
  • 建物の清潔感とにおい 玄関を入った瞬間のにおい 清掃や排せつケアの水準を映します。芳香剤で覆い隠されていないかも含めて
  • 災害時の備えがあるか ハザードマップ上の位置、非常用電源、備蓄、避難訓練の実施状況

【スタッフ・ケア体制】6項目

  • スタッフの表情と声のかけ方 最も大切な観点です どんな口調で話しかけているか、目線の高さを合わせているか。見学者ではなく、入居者への接し方を見てください
  • 夜間の人員体制 「何人の入居者を、夜間は何人のスタッフで見るのか」を具体的な数字で。資料に書かれていないことが多い項目です
  • 看護師の配置時間 日中のみか、24時間常駐か。夜間の急変時に誰が判断するのか
  • スタッフの入れ替わりの状況 「勤続年数の長い方はどのくらいいますか」と。定着率はケアの安定に直結します
  • 入居者の様子 日中、居室に閉じこもりきりになっていないか。共用部で過ごす方の表情はどうか
  • 認知症の方への対応方針 「受け入れていますか」ではなく「どんな症状まで対応できますか」「対応が難しくなるのはどんなときですか」と具体的に

【居室・共用部】5項目

  • 居室の広さと日当たり 実際に窓の外を見て、何が見えるかを確認します
  • 持ち込める家具・家電の範囲 使い慣れた家具を持ち込めるかどうかは、入居後の落ち着きに大きく影響します
  • トイレ・洗面の位置と使いやすさ 居室内にあるか、共用か。手すりの位置、車いすで入れるか
  • 浴室の設備と入浴の頻度 週何回か、時間帯は選べるか、機械浴(寝たままの入浴)に対応しているか。将来寝たきりになった場合も考えて
  • 共用スペースの使われ方 ただ広いだけでなく、実際に人が集まっているか。テレビがついているだけの空間になっていないか

【食事】4項目

  • できれば試食する 多くのホームで試食に対応しています。味付け、温度、量を実際に確かめてください
  • 食事形態への対応範囲 きざみ食、ミキサー食、嚥下(えんげ)調整食、療養食(糖尿病食・腎臓病食など)にどこまで対応できるか
  • 食事介助の様子 介助が流れ作業になっていないか、むせ込みへの対応は落ち着いているか
  • 厨房は施設内か外部搬入か どちらが良い悪いではありませんが、温かさや個別対応のしやすさに差が出ます

見学に相談員が同行します

夜間の人員体制、看取りの実績、費用の内訳。聞きにくいことは、東急線沿線で介護の現場を経験してきた相談員がお尋ねします。ご相談から見学同行まで何度でも無料です。

無料でご相談する

【医療・看取り】3項目

  • 協力医療機関と、その関わり方 訪問診療の頻度、往診に来てもらえるか、入院が必要になったときの連携
  • 対応できる医療的ケアの範囲 夜間も対応できるかまで 胃ろう、たん吸引、インスリン注射、在宅酸素、ストーマ、褥瘡(じょくそう)処置など
  • 看取りへの対応と実績 「どういう状態になったら退去をお願いすることになりますか」 最期までこのホームで過ごせるのか、どこかの段階で退去や入院が必要になるのか

【費用・契約】2項目

  • 月額費用に含まれないものの一覧 「要介護3の方が実際に月いくら払っているか」 おむつ代、医療費、理美容代、日用品、レクリエーション費、上乗せ介護費など。この聞き方をすると現実的な総額が見えます
  • 重要事項説明書を必ずもらう パンフレットに載っていない情報が詰まっています 人員配置、入居者の平均要介護度、過去の退去者数とその理由、前払金の返還方法など。持ち帰って落ち着いて読んでください

見学時に必ず聞きたい質問例

遠慮せずに聞いて構いません。むしろ、これらの質問に丁寧に答えてくれるかどうかが、そのホームの誠実さを測る材料になります。

  • 夜間は、入居者何名に対してスタッフ何名の体制ですか
  • 看護師は何時から何時までいますか。夜間の急変時はどう対応されますか
  • どういう状態になったら、退去をお願いすることになりますか
  • 昨年、何名の方が退去されましたか。その理由の内訳を教えてください
  • 看取りの実績はありますか。年間何件くらいですか
  • 入居者の平均要介護度と平均年齢を教えてください
  • スタッフの平均勤続年数はどのくらいですか
  • 要介護3の方が実際に支払っている月額の総額はいくらくらいですか
  • 要介護5になった場合の費用の見積もりをいただけますか
  • ご家族はいつでも面会できますか。制限がある場合はどんな条件ですか

見学時のチェックリスト(PDF)をご用意しています

当日そのまま書き込める形式のチェックリストをご用意しました。印刷して見学にお持ちください。
>>見学時のチェックリスト(PDF)

まとめ

見学で見るべきものを一つだけ挙げるとすれば、スタッフが入居者にどう接しているかです。設備は写真で分かりますが、ケアの質は現場でしか分かりません。そして、そのホームでの暮らしの快適さを決めるのは、結局のところ設備ではなく人です。

あわせて、「どういう状態になったら退去になるか」を必ず確認してください。入居後に状態が変わって住み替えを迫られることは、ご本人にもご家族にも大きな負担になります。

見学のご予約から同行、見学後の比較検討まで、「住まいる」の相談員がお手伝いします。お気軽にお声がけください。

この記事の監修者

東急ウェルネス株式会社

老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー

  • 介護支援専門員(ケアマネジャー)
  • 介護福祉士
  • 社会福祉主事
  • 児童福祉司
  • ホームヘルパー2級

福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。

本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。

参考

※本記事は2026年8月時点の情報にもとづく一般的な説明です。施設ごとに体制や対応範囲は異なります。実際のご検討にあたっては、各施設の重要事項説明書をご確認ください。

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