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「親の介護をしたくない」。この言葉で検索される方は、月に1,000人以上いらっしゃいます。介護の情報は、そのほとんどが「引き受けた人が、次にどうするか」を前提に書かれていて、引き受けるかどうかで迷っている段階の話はほとんど出てきません。この記事は、その手前を扱います。介護は「する」か「しない」かの二択ではない、ということを具体的にご説明します。
この記事の要点
目次
この言葉で検索される方は、月に1,000人以上いらっしゃいます。同じことを考えながら、誰にも言えずにいる方が、それだけおられるということです。
介護の情報は、そのほとんどが「引き受けた人が、次にどうするか」を前提に書かれています。どう申請するか、どのサービスを使うか、どこの施設を選ぶか。引き受けるかどうかで迷っている段階の話は、ほとんど出てきません。
この記事は、その手前を扱います。「する」か「しない」かの二択で考えなくてよいということを、具体的にご説明します。
この記事で扱わないこと
扶養義務が法律上どうなっているのか、果たさなかった場合にどうなるのかについては、グループの親の介護の義務はどこまで|しないとどうなる?兄弟とお金の分担にまとめています。この記事では法律の話ではなく、現実にどう距離をとるかを扱います。
ひとくちに「したくない」と言っても、理由はさまざまです。ご相談をうかがっていると、おおむね4つに分かれます。
図1「したくない」と思う理由
親との関係がよくない
これまでのいきさつがあって、近づきたくない。会うと責められる。いちばん多く、いちばん言いにくい理由です。
自分の生活が壊れる
仕事、子育て、自分の健康。引き受けたら、いま成り立っているものが崩れると分かっている場合です。
お金が続かない
親の年金では足りず、自分が出すことになりそうだが、その余力がない。現実的な理由です。
ひとりで抱えることになる
きょうだいが動かない、配偶者に頼めない。引き受けた瞬間に全部が来ると分かっている場合です。
※4つのうち、2つ目から4つ目はやり方を変えれば動くものです。1つ目だけは別の扱いが要ります(後半でご説明します)。
どれに当てはまるかで、打てる手が変わります。まず、ご自身がどれなのかを見ていただくところからです。
多くの方が、「引き受ける=同居して身の回りの世話をする」という前提で考えておられます。だから「したくない」と「しないわけにいかない」のあいだで身動きが取れなくなります。
実際には、あいだに段階があります。
図2関わり方には段階があります
※世間で「介護をする」と言われているのは、たいてい4のことです。1〜3だけを担うという形も、成り立ちます。
ご自身がどこまでなら持てるかを決めて、そこから先は人に渡す。これが現実的な落としどころになります。全部を引き受けるか、まったく関わらないか、ではありません。
図2の1〜3を、もう少し具体的に書きます。
この3つを担ったうえで、実務は介護保険のサービスに任せる。これは「介護をしていない」ことにはなりません。むしろ、手を動かす人と手配する人が分かれているほうが、長く続きます。
ケアマネジャーに伝えておくこと
「自分は手を動かせない」と、はじめに伝えておいてください。言いにくく感じられるかもしれませんが、できないことが分かっているほうが、サービスを組み立てやすくなります。できるつもりで組んだ計画が途中で崩れるほうが、ご本人にとっての影響は大きくなります。
顔を合わせる回数そのものを減らすことも、選択肢のひとつです。介護保険のサービスは、そのためにも使えます。
3つ目については、老人ホームの探し方|どこに相談し、何から始めるかと老人ホームの費用相場と内訳|入居一時金・月額費用と軽減制度をご覧ください。費用の見通しが立たないまま考え続けるより、いくらかかるのかを先に知るほうが、判断は進みます。
「手を動かせないのですが、相談していいですか」
構いません。手配とお金だけを担う形でも、介護は成り立ちます。相談員は、ご自身がどこまでなら持てるかをうかがったうえで、そこから先を誰に渡せるかをご提案します。関係が難しい場合の間の取り方もご相談ください。ご相談は何度でも無料です。
実際にご相談いただいた方のお話はお客様の声でご覧いただけます。
ここがいちばん難しい理由です。そして、いちばん相談されにくい理由でもあります。
過去に何があったかは、ご家庭ごとに違います。私たちがうかがってきたなかにも、会うだけで体調を崩されるという方がおられました。それは気持ちの問題ではなく、実際に起きていることです。
この場合、無理に距離を縮めることをおすすめしていません。有効なのは、あいだに第三者を入れることです。
「親子なのだから」という言葉に、縛られなくて大丈夫です。関わり方の形は、関係の質によって変えてよいものです。
何をすればよいか分かっていても、動けないことがあります。そういうときは、ご自身が動かなくても進む仕組みに預けてください。
連絡した時点で、ひとりで抱えている状態ではなくなります。そこから先は、専門職が動かせる部分のほうが大きいと考えていただいて差し支えありません。
この言葉で検索される方は月に1,000人以上いらっしゃいます。理由もさまざまで、親御さんとの関係、ご自身の仕事や生活、費用、ひとりで抱えることになるという見通し。どれも現実的な理由です。介護の情報のほとんどが「引き受けた人が次にどうするか」を前提に書かれているため、迷っている段階の話に出会いにくいというだけのことです。
情報を持つ、手配する、お金を出すの3つです。親御さんの主治医や服薬を把握しておく、地域包括支援センターへの連絡や要介護認定の申請をする、費用の一部を負担する。いずれも離れていてもできます。実務は介護保険のサービスに任せる形です。手を動かす人と手配する人が分かれているほうが、結果として長く続きます。
無理に距離を縮めることはおすすめしていません。会うだけで体調を崩されるという方も、実際にいらっしゃいます。有効なのは、あいだに第三者を入れることです。ケアマネジャーを窓口にして直接のやりとりを減らす、地域包括支援センターに事情を伝えて連絡の取り方を配慮してもらう、手配とお金だけを担って会う場面をつくらない。関わり方の形は、関係の質によって変えていただいて構いません。
はじめに伝えていただくほうが助かります。できないことが分かっているほうが、サービスを組み立てやすくなるためです。できるつもりで組んだ計画が途中で崩れると、ご本人の生活に影響が出ます。言いにくく感じられるかもしれませんが、ケアマネジャーにとっては前提を確かめる大切な情報です。
ご自身が動かなくても進む仕組みに預けてください。親御さんがお住まいの地域の地域包括支援センターに、ご家族から電話していただけます。「離れていて、あまり関われないのですが」と最初にお伝えいただいて構いません。無料です。すでにケアマネジャーがついている場合は、状況が変わったことを伝えるだけで計画を組み直してもらえます。
介護は「全部を引き受ける」か「まったく関わらない」かの二択ではありません。情報を持つ・手配する・お金を出す・手を動かすの4段階があり、ご自身が持てるところまでを決めて、そこから先は人に渡すという形が成り立ちます。
手配は離れていてもできます。実務は介護保険のサービスが担えます。手を動かす人と手配する人が分かれているほうが、長く続きます。
親御さんとの関係がよくない場合は、あいだに第三者を入れてください。「親子なのだから」という言葉で、ご自身を追い込む必要はありません。
何から手をつければよいか分からないときは、私たちの無料相談もお使いいただけます。老人ホームの探し方のように住まいを移す話に限らず、いまの状況をどう整理するかからご相談いただけます。
この記事の監修者

東急ウェルネス株式会社
老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー
福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。
本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。相談員のご紹介はこちら
出典・参考
※本記事は2026年8月時点の情報にもとづく一般的な説明です。ご利用いただけるサービスの種類や量は、要介護度・お住まいの地域・ケアプランの内容によって異なります。実際のご利用にあたっては、ご担当のケアマネジャーまたはお住まいの市区町村の窓口にご確認ください。入居までの期間は施設の空室状況によって変わります。
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