COLUMN

介護と住まいのコラム

費用・お金 2026.09.07

介護費用の平均はいくらか|在宅と施設の月額と自己負担の目安

介護にかかった費用は、月々平均9.0万円、住宅改修や介護用ベッドなどの一時的な費用が平均47.2万円でした※1。ただ、この平均をそのままご自身の家に当てはめると、たいてい実際と合いません。在宅なら月5.3万円、施設なら月13.8万円と、介護を行った場所で倍以上違うためです。この記事では、なぜそれほど差が出るのかを費用の決まり方から整理し、ご自身の場合はいくらになるかを計算できる場所までご案内します。

この記事の要点

  • 介護費用の平均は月9.0万円・一時費用47.2万円。介護期間の平均は4年7か月です※1
  • ただし在宅は月5.3万円、施設は月13.8万円。費用の決まり方そのものが違うため、同じ土俵では比べられません。
  • 在宅は使った量で決まり、介護保険に上限があります。上限までめいっぱい使っても、1割負担なら月3万円台までです。
  • 施設は家賃・食費という固定の月額が中心で、ここに上限はありません。大事なのは金額より「何年払い続けられるか」です。

介護費用の平均は月9.0万円。ただし在宅と施設で倍以上違います

生命保険文化センターの調査※1によると、介護にかかった費用は月々平均9.0万円、住宅改修や介護用ベッドなどの一時的な費用が平均47.2万円でした。介護保険サービスの自己負担分を含んだ金額です。

ただ、この「9.0万円」をそのまま自分の家に当てはめると、たいてい実際と合いません。介護を行った場所で、金額が倍以上違うためです。

 在宅で介護した場合施設に入った場合
1か月の費用(平均)5.3万円13.8万円
費用の決まり方使ったサービスの量で決まる(従量制入る施設で決まる(ほぼ固定
上限の有無介護保険の上限(区分支給限度基準額)がある家賃・食費に上限はない

この2つは、費用の考え方そのものが違います。在宅は「使った分だけ払う」、施設は「毎月いくらを払い続けられるか」。同じ土俵で比べられないため、この記事では分けてご説明します。

在宅介護の費用|使った分だけ、上限の中で

在宅の費用は、使ったサービスの量で決まります。デイサービスを週2回にするか週4回にするかで、そのまま金額が変わります。

そして介護保険には、要介護度ごとに1か月の上限(区分支給限度基準額)があります。上限までめいっぱい使っても、自己負担1割なら次の金額です※2

要介護度1か月の上限(単位)上限まで使ったときの自己負担(1割)
要介護116,765単位約16,800円
要介護219,705単位約19,700円
要介護327,048単位約27,000円
要介護430,938単位約30,900円
要介護536,217単位約36,200円

※1単位10円(その他の地域)で計算した場合。市区町村によって単価が変わります。

ここで多くの方が驚かれます。介護保険の部分は、上限いっぱいまで使っても月3万円台までしかかかりません。それでも平均が月5.3万円になるのは、保険の効かない実費が積み上がるためです。

在宅で、保険が効かないもの

  • 食費。デイサービスの昼食、配食サービスなど
  • おむつ代。1か月5,000〜15,000円ほどかかることがあります
  • ショートステイの食費と滞在費。泊まる日数ぶんかかります
  • 介護保険の対象外のサービス。掃除の代行、見守りなど

サービスの回数を入れて、上限に対してどれだけ使うか、1か月いくらになるかを計算できます。詳しくはデイサービスの費用訪問介護の料金ショートステイの費用でもご説明しています。

介護のやることリスト|8つの段階

入居までの流れと、次にすることが分かります

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施設の費用|毎月いくらを、何年払い続けられるか

施設の費用は入る施設でほぼ決まります。使った量ではなく、家賃・食費・管理費という固定の月額が中心になるためです。

施設タイプ入居時費用月額費用の目安
特別養護老人ホーム不要約8〜15万円
介護老人保健施設不要約8〜17万円
グループホーム0〜数十万円約13〜20万円
サービス付き高齢者向け住宅敷金(家賃2〜3か月分)約15〜30万円
住宅型有料老人ホーム0〜数千万円約15〜35万円
介護付き有料老人ホーム0〜数千万円約20〜40万円

幅が広いのは、立地と居室の広さで家賃が決まるためです。同じ種類でも、駅の近くと郊外では月に10万円以上変わることがあります。種類ごとの詳しい内訳は老人ホームの費用相場と内訳にまとめています。

施設で大事なのは、月額そのものより「その金額を何年払い続けられるか」です。介護期間の平均は4年7か月※1。年金と貯金で何年もつかを先に確かめておくと、候補の絞り方が変わります。

介護費用のシミュレーション|どちらを試算しますか

考え方が違うので、計算も分けてご用意しています。いま検討している側からお試しください。あとから切り替えられます。

どちらも入力した内容はサーバーに送信していません。ご登録も要りません。

介護にかかる費用の総額はいくらになるか

介護を行った期間は平均4年7か月(55.0か月)でした※1。平均どうしを単純に掛け合わせると、こうなります。

平均値で計算した総額の目安

  • 在宅 月5.3万円 × 55か月 + 一時費用47.2万円 = およそ340万円
  • 施設 月13.8万円 × 55か月 + 一時費用47.2万円 = およそ800万円

あくまで平均どうしの掛け算です。実際は要介護度の変化、施設の種類、地域によって大きく動きます。

この数字を見て身構えられる方が多いのですが、介護費用は、原則としてご本人の年金と貯金でまかなうものです。ご家族が負担する前提で考えると、ご家族の生活のほうが先に立ち行かなくなります。まずはご本人の収入と資産の範囲で見てください。

お金の管理を誰がどう行うかについては、親のお金の管理|施設の費用を、誰がどう払っていくかにまとめています。

「平均は分かりましたが、うちの場合はいくらですか」

平均額はあくまで目安で、要介護度・お住まいの地域・住まいの選び方で大きく動きます。相談員は、ご本人の年金と預貯金、いまのご状態をうかがったうえで、ご家庭の条件に合わせた見通しをお出しします。使える公的な制度もあわせてご案内します。ご相談は何度でも無料です。

実際にご相談いただいた方のお話はお客様の声でご覧いただけます。

無料でご相談する

自己負担を軽くする制度

いずれも申請しなければ受けられません。該当しそうなものがあれば、市区町村の窓口か担当のケアマネジャーにお尋ねください。

制度何が軽くなるか
高額介護サービス費1か月の自己負担が上限を超えた分が戻ります(一般的な所得の世帯で月44,400円)
負担限度額認定施設やショートステイの食費・居住費が下がります
負担割合の確認1割か2割か3割か。毎年7月に届く負担割合証で分かります
医療費控除訪問看護や通所リハビリなど医療系のサービスは、確定申告で控除の対象になる部分があります

よくあるご質問

介護費用の平均はいくらですか

生命保険文化センターの2024年度調査によると、月々の費用が平均9.0万円、住宅改修や介護用ベッドなどの一時的な費用が平均47.2万円です。介護を行った場所別では、在宅が月平均5.3万円、施設が月平均13.8万円と倍以上の差があります。介護保険サービスの自己負担分を含んだ金額です。

介護にかかる総額はどれくらいですか

介護期間の平均は4年7か月(55.0か月)です。平均どうしを単純に掛け合わせると、在宅でおよそ340万円、施設でおよそ800万円になります。ただし要介護度の変化、施設の種類、お住まいの地域によって大きく動くため、目安としてご覧ください。

在宅と施設では、なぜこれほど差が出るのですか

費用の決まり方が違うためです。在宅は使ったサービスの量で決まり、介護保険には要介護度ごとの上限があります。上限までめいっぱい使っても自己負担1割なら月3万円台までです。一方、施設は家賃・食費・管理費という固定の月額が中心で、ここに上限はありません。

介護費用は誰が払うのですか

原則として、ご本人の年金と貯金でまかなうものです。ご家族が負担する前提で組むと、介護が何年続くか分からないなかで、ご家族の生活が先に立ち行かなくなるおそれがあります。まずはご本人の収入と資産の範囲で選択肢を探すのが安全です。

費用を抑える方法はありますか

高額介護サービス費、負担限度額認定、医療費控除といった制度があります。いずれも申請しなければ受けられないため、該当しそうなものがないか市区町村の窓口でご確認ください。また、在宅であればケアプランの組み替えで収まることもありますので、担当のケアマネジャーにご相談ください。

まとめ

介護費用の平均は月9.0万円ですが、在宅なら5.3万円、施設なら13.8万円と倍以上の差があります。平均値だけを見て身構えるより、ご自身の場合はいくらになるかを出してみるほうが早いというのが、私たちが日々ご相談を受けていて感じることです。

上の2つの計算は、どちらも1分ほどで終わります。ご登録も要りません。

そして、金額が出たあとで「これでは足りない」となった場合も、打つ手はあります。所得に応じた軽減制度のある施設もありますし、在宅ならサービスの組み替えで収まることもあります。どうすればよいか決まっていない段階で構いません。私たちにご相談ください。

この記事の監修者

東急ウェルネス株式会社

老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー

  • 介護支援専門員(ケアマネジャー)
  • 介護福祉士
  • 社会福祉主事
  • 児童福祉司
  • ホームヘルパー2級

福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。

本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。相談員のご紹介はこちら

出典・参考

※本記事の平均額は、生命保険文化センターの調査にもとづく全国の平均値です。要介護度、お住まいの地域、施設の種類によって実際の金額は大きく異なります。施設タイプ別の月額は首都圏における一般的な目安で、立地や居室の広さによって変わります。制度の内容は改正されることがあります。実際の金額と利用できる制度は、市区町村の窓口または担当のケアマネジャーにご確認ください。

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