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住宅型有料老人ホームは、食事や見守りなど、生活の支援が付いた高齢者の住まいです。介護が必要になったら、外部の訪問介護やデイサービスと契約して使います。有料老人ホームのなかでいちばん数が多く、全国に12,668か所あります。この記事では、月額の平均と内訳、入居の条件、住んでいる方の状態、介護付き・サ高住との違い、そして2026年の法改正で何が変わるのかを、国の資料と全国調査の数字でご説明します。

この記事の要点
目次
有料老人ホームは、老人福祉法で「高齢の方を入居させ、食事の提供・介護・家事・健康管理のいずれかを行う施設」と決められています※1。そのうち、介護保険の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けていないものが住宅型です。自治体の指導指針では、「洗濯・掃除などの家事や日常生活の支援などを提供する高齢者向けの居住施設で、介護が必要になったときは、訪問介護などの介護サービスを使いながら暮らせる施設」とされています※4。
図1有料老人ホームの3つの種類
介護付き
介護保険の指定を受け、ホームの職員が介護を行います。介護費は要介護度ごとの定額。全国に4,559か所。
住宅型
生活の支援が付き、介護は外部の事業所と契約して使います。介護費は使った分だけ。全国に12,668か所。
健康型
自立の方向けで、介護が必要になると契約を解除して退去するのが原則です。全国に19か所。
※2024年6月末時点。サービス付き高齢者向け住宅の登録を受けているものを除きます※3。
住宅型は全国に12,668か所・定員392,346人で、介護付き(4,559か所)の約2.8倍あります。サ高住を除いた有料老人ホームの約7割が住宅型で、いちばん多い形です※3。パンフレットや案内で「住居型」「在宅型」と書かれていることもありますが、制度の上の呼び方は「住宅型」です。

住宅型では、ホームの職員がするのは食事・見守り・生活相談・家事の手伝いなどです。介護は、訪問介護・デイサービス・訪問看護などの事業所と個別に契約し、ケアマネジャーが立てるケアプランにそって使います。介護保険の使い方は、ご自宅で暮らしているときと同じ「在宅サービス」です。
図2住宅型では、住まいと介護の担い手が分かれています
ホームの職員がすること
外部の事業所がすること
全国調査では、住宅型の60.9%が、同じ建物などに介護の事業所を併設しています。多いのは訪問介護(併設・隣接あわせて45.4%)、デイサービス・デイケア(43.4%)、ケアマネジャーの事業所(20.4%)、訪問看護(15.9%)です※2。同じ建物の事業所なら移動がなく便利な一方、いまのケアマネジャーやデイサービスを続けたい方は、続けられるかを見学のときに確かめておきます。
国の補助事業として2025年に行われた全国調査では、住宅型の月額の平均は約12.9万円でした。家賃・管理費・食費などを合わせた額で、介護保険の自己負担は含みません※2。
図3住宅型の月額費用の平均と内訳
| 項目 | 平均(月額) |
|---|---|
| 家賃 | 約4.3万円 |
| 共益費・管理費 | 約2.5万円 |
| 生活支援 | 約0.3万円(管理費に含める住宅も多くあります) |
| 食費 | 約4.5万円 |
| 光熱水費 | 約0.5万円 |
| 合計 | 約12.9万円 |
全国の住宅型617か所の回答(2025年9〜10月)。項目ごとに金額の上下5%を除いて平均しているため、内訳を足しても合計とは一致しません。介護保険の自己負担は含みません※2。
入居のときの費用は軽めです。前払金(入居一時金)が0円の住宅が68.4%、敷金・保証金が0円の住宅も57.5%でした※2。前払金を受け取る住宅では、平均で約498万円です。前払金がある場合は、償却の期間と、途中で退去したときに戻る額を契約の前に確かめます。
同じ調査で、介護付き(介護型のサ高住を含む)の平均は月約26.0万円、一般型のサ高住は約15.9万円で、住宅型がいちばん低い結果でした※2。部屋が狭めであることや、介護の費用が別にかかることも、その理由です。
介護保険のサービスは、要介護度ごとの1か月の上限(区分支給限度基準額)の範囲で、1〜3割の自己負担で使います。上限まで使うと、1割負担の方で要介護1は月約1.7万〜1.9万円、要介護3は約2.7万〜3.1万円、要介護5は約3.6万〜4.1万円です(1単位10〜11.40円で計算)※6。上限を超えて使った分は、全額自己負担になります。
介護が重くなるほど、月々の合計は読みにくくなります。介護費が定額の介護付きと、どこで費用が逆転するかは有料老人ホームとは|費用はどこで逆転するのかでご説明しています。施設の種類ごとの相場は老人ホームの費用相場と内訳にまとめています。
住宅型に入れる方の年齢や要介護度は、法律では決まっていません。住宅ごとに条件を決めていて、全国調査では次のようになっていました※2。
図4住宅型の入居の要件(入居の時点の状態)
※全国の住宅型617か所の回答。自立の方だけ・自立と要支援の方だけ、と答えた住宅はそれぞれ1%に満たない数でした※2。
身元引受人を「必ず必要」とする住宅は48.0%で、介護付き(68.6%)やサ高住(74.7%)より少なく、「いなくてもよい」という住宅も11.3%あります※2。身寄りの少ない方の住まいを探すとき、住宅型が候補に入りやすいのはこのためです。保証の考え方は身元保証人がいないときにまとめています。
生活保護を受けている方がいる住宅は64.8%で、住んでいる方の平均20.8%が受給者でした(介護付き2.9%・サ高住8.9%)※2。費用を抑えたい方の住まいとして、住宅型は大きな受け皿になっています。年金の範囲で探す考え方は年金だけで入れる老人ホームはある?でご説明しています。
認知症や医療的ケアをどこまで受け入れるかも、住宅ごとに違います。症状ごとの見方は認知症でも入れる老人ホームの選び方、たんの吸引や胃ろうなどは医療的ケアが必要な方の施設選びをご覧ください。
「住宅型は元気な方の住まい」と思われがちですが、実際は違います。全国調査で住んでいる方の要介護度を見ると、住宅型は要介護3以上が56.0%で、介護付き(39.2%)やサ高住(32.5%)より多くなっています※2。住宅ごとの平均要介護度も、住宅型2.8・介護付き2.2・サ高住2.0です。
図5住んでいる方のうち、要介護3以上の方の割合
※入居している方の人数で数えた割合(住宅型16,297人)※2。
併設の事業所の訪問介護やデイサービスを組み合わせ、介護の重い方を多く受け入れている住宅が多いことがうかがえます。一方で、入居の時点で看取りの時期にある方を積極的に受け入れている住宅は42.9%(介護付き65.2%)で、最期まで暮らせるかは住宅によって分かれます※2。看取りの考え方は看取りのできる施設の選び方にまとめています。

暮らし方が近い3つの住まいを、全国調査の数字で比べます※2。
図6住宅型と介護付きの主な違い
| 住宅型 | 介護付き | |
|---|---|---|
| 介護 | 外部の事業所 | ホームの職員 |
| 介護費 | 使った分 | 定額 |
| 月額平均 | 約12.9万円 | 約26.0万円 |
| 部屋の平均 | 15.3㎡ | 19.7㎡ |
| 全室トイレ | 38.6% | 87.3% |
| 要介護3以上 | 56.0% | 39.2% |
※介護費の「使った分」は、介護保険の上限の範囲で1〜3割の自己負担です。月額平均は介護保険の自己負担を含みません。介護付きの数字は、介護型のサ高住を含みます。全室トイレは「すべての居室にトイレがある」住宅の割合です※2。
住宅型は、部屋が狭めで、63.0%の住宅が18㎡未満です※2。そのぶん月額は抑えられています。介護付きとどちらが合うかは、いまの要介護度とこの先の見通し、費用の変動に耐えられるか、夜間の不安があるかで考えます。4つの判断の軸は有料老人ホームとは|どちらを選ぶべきかでご説明しています。
図7住宅型とサ高住(一般型)の主な違い
住宅型有料老人ホーム
サ高住(一般型)
どちらも介護は外部の事業所と契約して使うので、暮らし方はよく似ています。サ高住の仕組みと費用はサ高住とはでご説明しています。
図8住宅型有料老人ホームのメリットとデメリット
メリット
デメリット
※看護職員は、併設の事業所などと兼ねている看護職員がいる住宅が43.1%あります※2。
これまでのご相談から見ると、住宅型が合いやすいのは、費用を抑えたい方、いまのケアマネジャーや通いのサービスを続けたい方、身寄りが少なく保証人を立てにくい方です。夜間に何度も介助が要る方や、医療的ケアが日常的に必要な方は、夜間と看護の体制を住宅ごとに確かめたうえで、介護付きも並べて比べると判断しやすくなります。
住宅型は、同じ名前でも中身の差が大きい住まいです。見学と契約の前に、次のことを確かめておきます。
図9住宅型の見学と契約で確かめたいこと

見学全般で見ておきたい点は老人ホーム見学のチェックリストに25項目でまとめています。
住宅型か介護付きか、迷われたときは
「いまの状態なら住宅型で足りるか」「介護の費用はどこまで上がりそうか」——住まいるの相談員は、地域の住宅型が夜間や医療的ケアにどこまで対応しているかを日ごろから把握しています。ご本人の状態をうかがったうえで、無理のない候補をお出しします。ご相談は何度でも無料です。
実際にご相談いただいた方のお話はお客様の声でご覧いただけます。
2026年6月に「社会福祉法等の一部を改正する法律」が成立し、6月25日に公布されました※5。有料老人ホームについて、大きく2つのことが決まっています。
図102026年の法改正で決まった、有料老人ホームの2つの見直し
中重度の方を受け入れるホームは、都道府県の登録制に
要介護度が一定以上(政令で決めます)の方を入居させて介護などを行う有料老人ホームは、都道府県知事の登録が必要になります(5年ごとに更新)。職員の配置や設備、運営の基準は条例で決まります。公布から2年以内(2028年6月まで)に始まる予定です。
登録されたホームのケアプランは、新しい仕組みに
登録されたホームに住む方のケアプランは「登録施設介護支援」という新しいサービスになり、費用の9割を介護保険が出す形になります(1割が自己負担)。いまのケアプランの作成には自己負担がないので、ここが変わります。公布から3年以内(2029年6月まで)に始まる予定です。
登録の基準には、入居の契約とケアプランの契約を分けることや、ホームの会計と介護の事業の会計を分けることなども検討されていて、国の検討会で議論が続いています(2026年9月時点)※5。これから住宅型を選ぶ方は、登録の予定や費用の見通しを、見学のときにたずねておくと安心です。
食事や見守り、家事の手伝いなど、生活の支援が付いた高齢者の住まいです。介護が必要になったら、外部の訪問介護やデイサービスと契約して使います。介護保険の使い方は自宅にいるときと同じで、介護の費用は使った分だけかかります。
年齢や要介護度の決まりは法律になく、住宅ごとに条件を決めています。2025年の全国調査では、「要介護の方のみ」が39.2%、「自立・要支援・要介護を問わない」が29.7%、「要支援・要介護の方のみ」が29.2%でした。実際に住んでいる方は要介護3以上が56.0%で、介護の重い方も多く暮らしています。
介護をする人と、介護費の払い方が違います。介護付きはホームの職員が介護を行い、介護費は要介護度ごとの定額です。住宅型は外部の事業所と契約し、使った分だけ払います。どちらが合うかの考え方は、有料老人ホームとはの記事でご説明しています。
もとになる法律と、契約の形が違います。サ高住は高齢者住まい法による登録制で、契約は多くが賃貸借契約、必ず付くサービスは安否確認と生活相談です。住宅型は老人福祉法による届出制で、利用権方式の契約が中心で、食事などの生活の支援が付きます。部屋の広さの平均は、サ高住が21.9㎡、住宅型が15.3㎡です。
2025年の全国調査では、平均で月約12.9万円でした(家賃約4.3万円・管理費約2.5万円・食費約4.5万円など)。介護保険の自己負担は別にかかり、上限まで使うと、1割負担の方で要介護3は月約2.7万〜3.1万円です。前払金は0円の住宅が68.4%です。
住宅によって違います。訪問介護や訪問看護を増やして住み続ける方も多く、住んでいる方の56.0%は要介護3以上です。ただ、介護保険の上限を超えた分は全額自己負担になり、夜間の体制や医療的ケアの受け入れも住宅ごとに違います。契約書の退去の条件とあわせて、入居の前に確かめておくと安心です。
受け入れている住宅は多くあります。ただ、外に出て戻れないことがある、夜間の対応が必要といった症状にどこまで対応できるかは、住宅ごとに違います。「認知症の方は何名いらっしゃいますか」と実数でたずねると、受け入れの実際が分かります。
入れる住宅が多くあります。2025年の全国調査では、生活保護を受けている方がいる住宅が64.8%で、住んでいる方の平均20.8%が受給者でした。家賃などが住宅扶助の範囲に収まるかが目安になるので、担当のケースワーカーに相談しながら進めます。
住宅によって違います。入居の時点で看取りの時期にある方を積極的に受け入れている住宅は42.9%でした(介護付きは65.2%)。訪問診療や訪問看護と組んで最期まで過ごせる住宅もあるので、これまでの看取りの件数をたずねると方針が分かります。
ほとんどの場合、同じものを指しています。制度の上の呼び方は「住宅型」で、介護保険の特定施設の指定を受けていない有料老人ホームのことです。
選べます。国の指導指針は、特定の事業者のサービスを使わせるような契約で、入居者の介護サービスの利用を妨げてはならないと定めています。ただ、併設の事業所を勧められることは多いので、いまのケアマネジャーやデイサービスを続けたい方は、申し込みの前に確かめておきます。
住宅型は、費用を抑えながら暮らしを続けやすい一方、介護が重くなったときの見通しが住宅によって大きく分かれます。地域の住宅型を見比べるところから、相談員がお手伝いします。
この記事の監修者

東急ウェルネス株式会社
老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー
福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。
本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。相談員のご紹介はこちら
出典・参考
※本記事は2026年10月時点の情報にもとづく一般的な説明です。入居の条件、介護・医療・看取りの体制、費用、退去の条件は住宅ごとに異なります。掲載の費用は全国の平均であり、金額をお約束するものではありません。法改正の細かな基準は、今後の政令・省令で決まります。実際のご契約にあたっては、各ホームの契約書と重要事項説明書をご確認ください。
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