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要支援1は、身のまわりのことはおおむねご自分でできるものの、掃除など一部に見守りや手助けが要る段階です。7つの区分でいちばん軽く、介護保険の入口にあたります。認定を受けた方の14.9%、1,103,016人がこの区分です※2。ここで多くの方が戸惑われるのが、要支援で使えるサービスは、要介護とは仕組みが違うことです。この記事では、そこを中心に整理します。
この記事の要点
目次
要支援1は、7つの区分でいちばん軽い段です。要介護認定等基準時間は25分以上32分未満で、これは「介護にどれくらい手間がかかるか」を訪問調査の結果から時間に換算したものです※1。実際にかかる介護の時間そのものではありません。
要支援と要介護は、性格が違います
認定結果の通知を受け取って、市区町村の窓口へ行き来される方が少なくありません。要支援1が出たら、次の行き先は地域包括支援センターです。
7区分の全体像は要支援・要介護とはに、申請から認定までの流れは要介護認定の申請方法と流れにまとめています。
要支援1は、「ほとんどのことはご自分でできるけれど、力の要ることや細かいことで手が要る」段階です。
ご相談の場でよくうかがうのは、こんなご様子です。ひとりで外出もお買い物もできますが、浴室の掃除や布団の上げ下ろしがつらくなってこられます。
図1要支援1で、ご自分でできることと、手助けが要ること
おおむね、ご自分でできること
見守りや手助けがあるとよいこと
相談の現場で接することの多い姿をもとにした目安です。同じ要支援1でも、お一人ずつ違います。
この段は、戻れる段です
要支援は、支援によって状態の維持や改善が見込まれると判断されたときにつく区分です。実際、体操や通いの場に通われて、更新のときに非該当(自立)になる方もいらっしゃいます。
ご家族としては「まだ軽いから様子を見よう」と思われがちなところですが、いちばん手を打ちやすいのがこの段です。転ばない家にしておく、外に出る用事をつくる——この2つが、そのあとの何年かを変えます。
※状態の目安は、相談の現場で接することの多い姿をもとにした一般的な説明です。認定は個々の調査結果と主治医意見書にもとづいて行われますので、同じ要支援1でもお一人ずつ状態は異なります。
要支援1と要支援2で、使えるサービスの種類は変わりません。変わるのは量です。
※表は横にスクロールできます
| 要支援1 | 要支援2 | |
|---|---|---|
| 基準時間 | 25分以上32分未満 | 32分以上50分未満 |
| 1か月の上限 | 5,032単位 | 10,531単位 |
| 相談先 | 地域包括支援センター | 地域包括支援センター |
| 使えるサービス | 介護予防給付+総合事業 | 介護予防給付+総合事業 |
| グループホーム | 入れません | 入れます(認知症の診断) |
上限は5,032単位から10,531単位へ、+5,499単位(+109.3%)。倍を超えて増えます。区分が上がるどの場面よりも、割合では大きく増える場面です※3。
もう1つの違いは、認知症の診断があるときにグループホームに入れるかどうかです。これは要支援2からになります。
ここが、要支援でいちばん分かりにくいところです。デイサービスと訪問介護(ヘルパー)は、介護保険の給付ではありません。
2017年4月までに、市区町村へ移りました
もともとは「介護予防訪問介護」「介護予防通所介護」という介護保険の給付でしたが、制度が変わり、市区町村が行う「介護予防・日常生活支援総合事業」(総合事業)へ移されました※4。2017年4月までに、すべての市区町村で移行が済んでいます。
そのため料金も、週に何回まで使えるかも、お住まいの市区町村によって違います。「隣の市の親戚と話が合わない」ということが起きるのは、このためです。
※表は横にスクロールできます
| どちらの仕組みか | おもなサービス |
|---|---|
| 総合事業 (市区町村ごと) | 通所型サービス(デイサービス)、訪問型サービス(ヘルパー) |
| 介護予防給付 (全国共通) | 訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリ(デイケア)、福祉用具貸与、ショートステイ、住宅改修、特定福祉用具の購入 |
※総合事業には、資格を持った訪問介護員によるサービスのほか、基準をゆるめたサービス、住民のボランティアが担うサービス、3〜6か月の短期集中で専門職が入るサービスなどがあります。何が用意されているかは市区町村によって違います※4。
認定を受けなくても、総合事業は使えます
基本チェックリストという25項目の質問に答えて、生活機能の低下がみられると判断されると、「事業対象者」として総合事業のサービスをすぐに使えます※4。要介護認定の申請より早く始められるのが利点です。
ただし福祉用具の貸与や住宅改修は介護予防給付ですので、これらを使うには要支援の認定が要ります。「まずデイに通いたい」のか「手すりを付けたい」のかで、進み方が変わります。
要支援1の区分支給限度基準額は5,032単位です※3。1単位10円で計算すると、サービスの総額で月50,320円。自己負担1割の方なら、上限まで使ったときのご負担は月5,032円です。
図2要支援1と、1つ上の段で使える上限
1単位10.00円で計算した目安です。1単位の単価は地域とサービスの種類によって10.00円から11.40円まで変わります。
この枠は、7つの区分でいちばん小さいものです。デイサービスを週1回と福祉用具のレンタルで、おおむね埋まります。
※総合事業のサービスの上限は市区町村が定めており、多くの市区町村ではこの額を目安にしています。住宅改修(20万円)と特定福祉用具の購入(年10万円)は、この枠とは別枠です。
要支援1の認定を受けておられるのは、全国で1,103,016人。認定を受けた方の14.9%にあたります※2。
図3要支援1の方が使っているサービス
令和8年6月末の認定者数と、同年4月サービス分の受給者数から計算した目安です※2。
介護予防給付を使っておられるのは36.7%。残りの方が何も使っていないわけではなく、デイサービスとヘルパーは総合事業なので、この数字には出てきません。要支援の実態が統計で見えにくいのは、このためです。
そして、介護保険の施設で暮らしておられる要支援1の方は、全国で1人。要支援で特養・老健・介護医療院に入ることはできません。住まいを変えるなら有料老人ホームかサービス付き高齢者向け住宅になります。
要支援1でご相談が多いのが、ここです。借りられる福祉用具は4種目に限られます。
借りられるもの
手すり/スロープ/歩行器/歩行補助つえ。工事をしない置き型の手すりも、この中に入ります。
原則、借りられないもの
車いす/特殊寝台(介護ベッド)/床ずれ防止用具/体位変換器/認知症老人徘徊感知機器/移動用リフト/自動排泄処理装置。
例外として認められる場合もあります
原則対象外の用具でも、次のような場合には、医師の所見をもとに市町村が認めれば使えます※5。
ご本人の状態に合わないと感じられたときは、担当の方に「例外給付にあたらないか」とおたずねください。
なお2024年4月から、スロープ・歩行器・歩行補助つえは「借りる」か「買う」かを選べるようになりました(種類に細かい条件があります)。長く使うものは買ったほうが安くなることがありますので、担当の福祉用具専門相談員にご相談ください。
住宅改修は要支援1から使えます。手すりの取り付け、段差の解消、滑りにくい床材への変更などに20万円まで(1割負担なら2万円)。上限の枠とは別枠です。要支援のうちに済ませておかれると、そのあとが楽になります。
要支援1と出て、何から手をつけるか迷っておられませんか
「まだ元気なのに、何をすればよいのか」——住まいるの相談員は、介護の現場を長く見てきた者ばかりです。いまのうちにしておきたいことから、将来の住まいの考え方まで、ご相談は無料で、何度でもうかがいます。
実際にご相談された方のお話はお客様の声でご覧いただけます。
要介護認定等基準時間が、25分以上32分未満から32分以上50分未満に上がります。大きく違うのは1か月に使える上限で、5,032単位から10,531単位へ、2倍を超えて増えます。割合でいえば109.3%の増加で、区分が上がるどの場面よりも大きく増える場面です。使えるサービスの種類そのものは、要支援1と要支援2で変わりません。
使えます。ただし介護保険の給付ではなく、市区町村が行う総合事業の「通所型サービス」という形になります。もとは介護予防給付でしたが、2017年4月までに全市町村が総合事業へ移しました。そのため、料金も、週に何回まで使えるかも、お住まいの市区町村によって違います。地域包括支援センターにおたずねください。
来てもらえます。こちらも総合事業の「訪問型サービス」という形です。掃除や買い物、調理といった生活の支援が中心になります。市区町村によっては、資格を持った訪問介護員のサービスのほかに、住民のボランティアが担う形や、3か月から6か月の短期集中で専門職が入る形も用意されています。
地域包括支援センターです。要介護1以上ではケアマネジャーが担当しますが、要支援1・2では地域包括支援センターが介護予防ケアマネジメントを行い、ケアプランを立てます。お住まいの地域を担当するセンターは、市区町村の窓口かホームページで分かります。相談は無料です。
原則として借りられません。車いす、特殊寝台(介護ベッド)、床ずれ防止用具、体位変換器、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト、自動排泄処理装置は、要支援1・2と要介護1の方は介護保険の給付の対象外とされています。ただし、状態が日によって変わる場合や、急速に悪化することが見込まれる場合などには、医師の所見をもとに市町村が認めれば例外的に使えます。
区分支給限度基準額は5,032単位です。1単位10円で計算すると、サービスの総額で月5万円ほど。自己負担1割の方なら、上限まで使ったときのご負担は5,032円です。なお総合事業のサービスは市区町村が上限を定めており、多くの市区町村ではこの額を目安にしています。
使えます。基本チェックリストという25項目の質問に答えて、生活機能の低下がみられると判断されると「事業対象者」となり、総合事業の訪問型サービスと通所型サービスをすぐに使えます。要介護認定の申請より早く始められるのが利点です。ただし福祉用具の貸与や住宅改修は介護予防給付ですので、これらを使うには要支援の認定が要ります。
介護保険の施設(特養・老健・介護医療院)には入れません。実際、要支援1で施設サービスを受けておられる方は全国で1人です。一方で、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅には、自立や要支援の方を受け入れているところが多くあります。将来を見据えて早めに住み替えるという選び方も、この段階ではよく取られます。
有効期間は新規で原則6か月、更新で原則12か月です。状態が安定しておられる場合は、更新のときに延ばされることがあります。有効期間の途中でも、心身の状態が変わったときには区分変更の申請ができます。要支援1は改善も見込める段階ですので、体操や通いの場に通われて、更新時に非該当(自立)になる方もいらっしゃいます。
要支援1は、身のまわりのことはおおむねご自分でできるものの、力の要ることや細かいことで手が要る段階です。認定を受けた方の14.9%にあたります。
いちばん知っておいていただきたいのは、要支援で使えるサービスは、要介護とは仕組みが違うことです。相談先は地域包括支援センター。デイサービスとヘルパーは介護保険の給付ではなく市区町村の総合事業で、料金も回数も地域によって違います。
福祉用具は手すり・スロープ・歩行器・つえの4種目まで。車いすと介護ベッドは原則借りられません。一方で住宅改修の20万円は要支援1から使えて、上限の枠の外です。
要支援1は、いちばん手を打ちやすい段です。転ばない家にしておくこと、外に出る用事をつくること。この2つが、そのあとの何年かを変えます。迷われたときは、地域包括支援センターか、私たち住まいるにお声がけください。
この記事の監修者

東急ウェルネス株式会社
老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー
福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。
本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。相談員のご紹介はこちら
出典・参考
※本記事は2026年9月時点の制度にもとづいています。状態の目安は一般的な説明で、認定は個々の調査結果と主治医意見書にもとづいて行われます。上限の金額は1単位10.00円・自己負担1割で試算した目安です。総合事業のサービスの内容・料金・回数は市区町村によって異なりますので、お住まいの地域包括支援センターにご確認ください。
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