COLUMN

介護と住まいのコラム

介護の基礎知識 2026.09.17

要支援2とは|要介護1との違いと、受けられるサービス

要支援2は、立ち上がりや歩行に不安が出て、掃除や買い物に手助けが要る段階です。この区分には、上と下の両方に境目があります。下の要支援1からは1か月に使える上限が2倍を超えて増え、上の要介護1とは要介護認定等基準時間が同じです※1※3。「要支援2と言われたが、実感と合わない」というご相談が多いのは、この位置にあるためです。

杖をついたお母様と娘さんが、地域包括支援センターの職員に相談しているイラスト

この記事の要点

  • 要支援1からの増え方は+5,499単位(+109.3%)。割合でいえば、区分が上がるどの場面よりも大きく増えます※3
  • 要介護1とは、要介護認定等基準時間が同じです。分かれ目は「支援で改善が見込まれるか」という見立てのほうです※1
  • 認知症の診断があれば、グループホームは要支援2から入れます。要支援で施設の選択肢が開く、ただ1つの段です。
  • デイサービスとヘルパーは介護保険の給付ではなく、市区町村の総合事業です。料金も回数も地域で違います※4

要支援2とは

要支援2は、7つの区分の下から2番目にあたります。要介護認定等基準時間は32分以上50分未満です※1。認定を受けておられるのは全国で1,071,911人、認定を受けた方の14.4%です※2

相談の現場で申し上げると、要支援2は「境目にはさまれた区分」です。下の要支援1とは使える量が大きく違い、上の要介護1とは判定の物差しが同じ。どちらの側から見るかで、受け止め方が変わります。

7区分の全体像は要支援・要介護とはに、1つ下の段については要支援1とはにまとめています。

要支援2の状態の目安

要支援2は、「身のまわりのことはできるけれど、力の要ることと、立ち座りに手が要りはじめる」段階です。

ご相談の場でよくうかがうのは、こんなご様子です。歩くのに時間がかかり、立ち上がるときや浴槽をまたぐときに、つかまるものが要ります。

図1要支援2で、ご自分でできることと、手助けが要ること

杖をついてご自分で歩くお父様のイラスト

おおむね、ご自分でできること

  • 歩く。時間はかかります
  • 食事をとる
  • トイレ
  • 着替え
  • 簡単な身のまわりのこと

手助けが要ること

  • 立ち上がりと、段差の上り下り
  • 浴槽の出入り
  • 掃除と洗濯
  • 買い物と調理
  • お薬の管理

相談の現場で接することの多い姿をもとにした目安です。同じ要支援2でも、お一人ずつ違います。

要支援2でいちばん多いのは、転倒からの入院です

立ち上がりや段差でふらつく方が増えるのが、この段です。骨折で入院すると、そこから一気に状態が進みます。退院したときには要介護2や3になっていた、というご相談は珍しくありません。

住宅改修の20万円と、手すり・歩行器のレンタルは、要支援2のうちに使っておくことをおすすめしています。1か月に使える上限の枠とは別枠ですので、サービスを減らすことにはなりません。

※状態の目安は、相談の現場で接することの多い姿をもとにした一般的な説明です。認定は個々の調査結果と主治医意見書にもとづいて行われますので、同じ要支援2でもお一人ずつ状態は異なります。

要支援1との違い|割合でいちばん大きく増える段

要支援1から要支援2へ上がるとき、1か月に使える上限は2倍を超えて増えます

※表は横にスクロールできます

区分が上がるとき上限の増え方増え方の割合
要支援1 → 要支援2+5,499単位+109.3%
要支援2 → 要介護1+6,234単位+59.2%
要介護1 → 要介護2+2,940単位+17.5%
要介護2 → 要介護3+7,343単位+37.3%
要介護3 → 要介護4+3,890単位+14.4%
要介護4 → 要介護5+5,279単位+17.1%

※平成12年厚生省告示第33号の区分支給限度基準額から計算しています※3。単位の数でいちばん大きく増えるのは要介護2から要介護3へ上がるとき(+7,343単位)です。

もとの枠が小さいぶん、割合では大きく出ます。それでもデイサービスを週1回から週2回に増やせるのは、実際の暮らしではかなり違います。

使えるサービスの種類は、要支援1と変わりません。変わるのは量と、もう1つ——認知症の診断があるときにグループホームに入れるかどうかです。

要介護1との違い|同じ時間帯なのに、なぜ分かれるのか

意外に知られていないのですが、要支援2と要介護1の要介護認定等基準時間は、どちらも32分以上50分未満で同じです※1

分かれ目は「支援で改善が見込まれるか」

  • 要支援2:支援によって、状態の維持や改善が見込まれると判断された場合
  • 要介護1:認知症などで理解が難しく、サービスを使いこなすことが難しい場合。または病状が不安定で、今後悪くなることが見込まれる場合

つまり「いまどれだけ手がかかるか」ではなく、「これからどうなりそうか」で分かれます。ご本人の状態が同じでも、主治医意見書の書きぶりで結果が変わることがあるのは、このためです。

この1段で変わることは、3つあります。

※表は横にスクロールできます

 要支援2要介護1
相談先地域包括支援センターケアマネジャー
デイとヘルパー市区町村の総合事業介護保険の給付(全国共通)
1か月の上限10,531単位16,765単位
福祉用具4種目まで4種目まで(変わりません)

※福祉用具については、要介護1も「軽度者」の扱いです。車いすや介護ベッドが借りられるようになるのは要介護2からです※5

「要支援2と言われたが、実感と合わない」と思われたときは、有効期間の途中でも区分変更の申請ができます。まずは地域包括支援センターにご相談ください。要介護1になったあとの姿は要介護1とはにまとめています。

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1か月に使える上限

要支援2の区分支給限度基準額は10,531単位です※3。1単位10円で計算すると、サービスの総額で月105,310円。自己負担1割の方なら、上限まで使ったときのご負担は月10,531円です。

図2要支援2と、前後の段で使える上限

要支援15,032単位

1つ下の段。ここから5,499単位(109.3%)増えます

要支援210,531単位

この区分です。1割のご負担なら、上限まで使って月10,531円まで

要介護116,765単位

1つ上の段。ここまでで6,234単位(59.2%)の差です

1単位10.00円で計算した目安です。1単位の単価は地域とサービスの種類によって10.00円から11.40円まで変わります。

この枠なら、デイサービスを週2回、福祉用具のレンタル、月に1〜2日のショートステイまで組めます。

※総合事業のサービスの上限は市区町村が定めており、多くの市区町村ではこの額を目安にしています。住宅改修(20万円)と特定福祉用具の購入(年10万円)は、この枠とは別枠です。

要支援2の方は、どのサービスを使っているか

図3要支援2の方が使っているサービス

介護予防給付を使っている方592,330人(55.3%)

訪問看護・通所リハビリ・福祉用具・ショートステイなど。デイサービスとヘルパーは総合事業なので、ここには入っていません

地域密着型を使っている方7,575人(0.7%)

認知症対応型の通所介護や、小規模多機能型居宅介護です

介護保険の施設で暮らす方0人(0.0%)

要支援で特養・老健・介護医療院に入ることはできません

令和8年6月末の認定者数と、同年4月サービス分の受給者数から計算した目安です※2

介護予防給付を使っておられるのは55.3%。要支援1の36.7%から大きく上がります。福祉用具を借りはじめる方が増えるためです。

ここでも、デイサービスとヘルパーは総合事業なのでこの数字には出てきません。実際に何かを使っておられる方は、この割合よりかなり多くなります。

入れる施設|グループホームはここから

要支援で介護保険の施設に入ることはできません。要支援2で施設サービスを受けておられる方は、全国で0人です※2

ただし、住まいを変える道がないわけではありません。

※表は横にスクロールできます

施設要支援2で入れるか
グループホーム入れます。認知症の診断があることが条件です
有料老人ホーム入れます。自立・要支援から受け入れているところもあります
サ高住入れます。自立・要支援から受け入れているところもあります
老健入れません(要介護1以上)
特養入れません(原則要介護3以上)

要支援で住み替えるときに、必ず確かめること

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に要支援の段階で入られる場合、いちばん大事なのは「介護が必要になったあと、住み続けられるか」です。

  • 要介護3や4になったときに住み続けられるのか、それとも住み替えになるのか
  • そのとき月々の費用はいくらになるのか
  • 看取りまで対応しているのか

要支援で入ると、そこから10年以上暮らされることもあります。いまの料金ではなく、要介護4になったときの料金で比べてください。

費用の目安は老人ホームの費用相場と内訳に、見分け方は看取りまで住み続けられる施設の見分け方にまとめています。

要支援2で、これからをどう考えるか迷っておられませんか

「まだ施設は早いが、この先どうなるのか」——住まいるの相談員は、介護の現場を長く見てきた者ばかりです。いまのうちにしておきたいことから、住み替えを考える時期まで、ご相談は無料で、何度でもうかがいます。

実際にご相談された方のお話はお客様の声でご覧いただけます。

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よくあるご質問

要支援2と要介護1は、何が違うのですか

要介護認定等基準時間は32分以上50分未満で、どちらも同じです。分かれ目は、支援によって状態の維持や改善が見込まれるかどうかです。見込まれると判断されれば要支援2、認知症などで理解が難しい場合や状態が不安定な場合は要介護1になります。この1段で相談先が地域包括支援センターからケアマネジャーに変わり、1か月に使える上限も10,531単位から16,765単位へ1.6倍になります。

要支援1と要支援2では、何が変わりますか

使えるサービスの種類は変わりません。変わるのは量で、1か月に使える上限が5,032単位から10,531単位へ、5,499単位(109.3%)増えます。割合でいえば、区分が上がるどの場面よりも大きく増える場面です。もう1つ、認知症の診断があるときにグループホームに入れるようになるのが要支援2からです。

要支援2で、グループホームに入れますか

入れます。グループホームは要支援2以上かつ認知症の診断がある方が対象で、5人から9人の少人数で暮らす住まいです。原則としてその市区町村にお住まいの方が対象になります。要支援で入れる介護保険の施設はありませんので、認知症の診断がある方にとって、グループホームは要支援2から開く選択肢です。

要支援2で、デイサービスは週に何回使えますか

市区町村によって違います。デイサービスは介護保険の給付ではなく、市区町村が行う総合事業の通所型サービスだからです。週1回か週2回を上限としている市区町村が多く、料金も月ぎめのところと1回ごとのところがあります。地域包括支援センターにおたずねください。

要支援2で、1か月にいくら使えますか

区分支給限度基準額は10,531単位です。1単位10円で計算すると、サービスの総額で月10万5千円ほど。自己負担1割の方なら、上限まで使ったときのご負担は10,531円です。なお総合事業のサービスは市区町村が上限を定めており、多くの市区町村ではこの額を目安にしています。

要支援2で、介護ベッドは借りられますか

原則として借りられません。車いす、特殊寝台(介護ベッド)、床ずれ防止用具、体位変換器、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト、自動排泄処理装置は、要支援1・2と要介護1の方は介護保険の給付の対象外とされています。借りられるのは手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえの4種目です。状態が変わりやすい場合などには、医師の所見をもとに例外的に認められることがあります。

要支援2から要介護1になると、どうなりますか

相談先が地域包括支援センターからケアマネジャーに変わります。デイサービスと訪問介護が総合事業から介護保険の給付に戻り、料金の決まり方が全国共通になります。1か月に使える上限も10,531単位から16,765単位へ1.6倍に。ただし福祉用具については要介護1も軽度者の扱いですので、借りられる種目は変わりません。

要支援2の認定は、いつ見直されますか

有効期間は新規で原則6か月、更新で原則12か月です。状態が安定しておられる場合は、更新のときに延ばされることがあります。有効期間の途中でも、心身の状態が変わったときには区分変更の申請ができます。実情と合わないと感じられたときは、まず地域包括支援センターにご相談ください。

要支援2で、有料老人ホームやサ高住には入れますか

入れます。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅には、自立や要支援の方を受け入れているところが多くあります。ただし、介護が必要になったあとの体制は施設によって大きく違います。要支援のうちに入られる場合は、状態が進んだときに住み続けられるのか、そのとき費用がいくらになるのかを、見学のときに必ず確かめてください。

まとめ

要支援2は、立ち上がりや歩行に不安が出て、掃除や買い物に手助けが要る段階です。認定を受けた方の14.4%にあたります。

この区分には上と下の両方に境目があります。下の要支援1からは1か月に使える上限が+5,499単位(+109.3%)。割合でいえば、区分が上がるどの場面よりも大きく増えます。

上の要介護1とは、要介護認定等基準時間が同じです。分かれ目は「支援で改善が見込まれるか」という見立てのほう。この1段で相談先がケアマネジャーに変わり、デイとヘルパーが総合事業から介護保険の給付に戻ります。

そして認知症の診断があれば、グループホームは要支援2から。要支援で施設の選択肢が開く、ただ1つの段です。住み替えを考えられるときは、いまの料金ではなく要介護4になったときの料金で比べてください。迷われたときは、地域包括支援センターか、私たち住まいるにお声がけください。

この記事の監修者

相談員 K.C

東急ウェルネス株式会社

老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー

  • 介護支援専門員(ケアマネジャー)
  • 介護福祉士
  • 社会福祉主事
  • 児童福祉司
  • ホームヘルパー2級

福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。

本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。相談員のご紹介はこちら

出典・参考

※本記事は2026年9月時点の制度にもとづいています。状態の目安は一般的な説明で、認定は個々の調査結果と主治医意見書にもとづいて行われます。上限の金額は1単位10.00円・自己負担1割で試算した目安です。総合事業のサービスの内容・料金・回数は市区町村によって異なりますので、お住まいの地域包括支援センターにご確認ください。

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