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要介護1は、立ち上がりや歩行が不安定になり、排せつや入浴の一部に手助けが要る段階です。7つの区分の下から3番目にあたります。認定を受けた方の5人に1人がこの区分で、7区分のなかでいちばん多い段です※2。「要支援2だと思っていたのに要介護1だった」「この差は何なのか」——そうお感じの方へ。この記事では、要支援2との分かれ目と、ひとり暮らしを続けられるかを中心に整理します。
この記事の要点
目次
要介護1は、介護がどれくらい必要かを表す7つの区分のうち、下から3番目にあたります。軽いほうから要支援1・要支援2・要介護1・要介護2・要介護3・要介護4・要介護5と並びます。
区分の物差しは要介護認定等基準時間です※1。「介護にどれくらい手間がかかるか」を訪問調査の結果から時間に換算したもので、要介護1は32分以上50分未満にあたります。ここで大事なのは、この時間が実際にかかる介護の時間ではないことです。判定のための物差しで、ご家族が毎日どれだけ手をかけておられるかとは別のものさしです。
要介護1になると、ここが変わります
認定結果の通知が届いたあと、市区町村の窓口へ行き来される方が少なくありません。要介護1が出たら、次の相談先はケアマネジャーです。まだ決まっていなければ、地域包括支援センターで事業所の一覧をもらえます。
申請から認定までの流れは要介護認定の申請方法と流れに、7区分の全体像は要支援・要介護とはにまとめています。
要介護1は、「ほとんどのことはご自分でできるけれど、いくつかの場面で手助けが要る」段階です。
ご相談の場でよくうかがうのは、こんなご様子です。ご自分の足で歩けますが、立ち上がりでふらつき、入浴では背中を洗うのに手を貸します。
図1要介護1で、ご自分でできることと、手助けが要ること
おおむね、ご自分でできること
手助けが要りはじめること
相談の現場で接することの多い姿をもとにした目安です。同じ要介護1でも、お一人ずつ違います。
身体がお元気でも、要介護1になることがあります
認知症の診断がついておられる方も、この区分には多くいらっしゃいます。歩ける、食べられる、身のまわりのことはできる——それでも「目が離せない」という理由で要介護1になることがあるためです。
認定調査のときは、ご本人が普段よりしっかりお答えになることがよくあります。同じことを何度おたずねになるか、火の始末はどうかといった日ごろの様子を、ご家族から具体的にお伝えになってください。
※状態の目安は、相談の現場で接することの多い姿をもとにした一般的な説明です。認定は個々の調査結果と主治医意見書にもとづいて行われますので、同じ要介護1でもお一人ずつ状態は異なります。
意外に知られていないのですが、要支援2と要介護1の要介護認定等基準時間は、どちらも32分以上50分未満で同じです※1。同じ時間帯にありながら、区分が分かれます。
分かれ目は「支援で改善が見込まれるか」
つまり「いまどれだけ手がかかるか」ではなく、「これからどうなりそうか」で分かれます。ご本人の状態が同じでも、主治医意見書の書きぶりで結果が変わることがあるのは、このためです。
この1段の差は、実際には大きく効きます。
※表は横にスクロールできます
| 要支援2 | 要介護1 | |
|---|---|---|
| 基準時間 | 32分以上50分未満 | 32分以上50分未満 |
| 相談先 | 地域包括支援センター | ケアマネジャー |
| 1か月の上限 | 10,531単位 | 16,765単位 |
| 特養 | 入れません | 原則入れません |
| 老健 | 入れません | 入れます |
※特養(特別養護老人ホーム)は原則要介護3以上です。やむを得ない事情がある場合の特例入所については特養(特別養護老人ホーム)とはでご説明しています。
「要支援2と言われたが、実感と合わない」というご相談が多いのは、この境目にあたるためです。実情と合わないと感じられたときは、有効期間の途中でも区分変更の申請ができます。
要介護1でいちばん多くいただくご相談が、これです。結論から申し上げると、続けておられる方は大勢いらっしゃいます。要介護1の方1,536,800人のうち、介護保険の施設で暮らしておられるのは3.3%だけです※2。
ただし、続けられるかどうかを分けるのは、身体の状態そのものではありません。次の3つがどうなっているかです。
お薬を、ご自分で管理できるか
飲み忘れ・重ね飲みは、体調を大きく崩す入口になります。お薬カレンダー、一包化、訪問介護の服薬確認、訪問看護で手当てできます。
火の始末ができるか
鍋を焦がした跡が増えていないか。ここはIHへの取り替え、配食サービス、デイサービスでの昼食で、多くは解決します。
転んだとき、助けを呼べるか
要介護1でいちばん多い事故は、ご自宅での転倒です。緊急通報装置、手すりの取り付け、段差の解消、そして毎日誰かが顔を出す形をつくります。
この3つが手当てできていれば、要介護1のひとり暮らしは十分に成り立ちます。逆に、どれか1つでも空いていると、ある日いきなり入院という形で崩れます。遠方にお住まいのご家族には、遠距離介護の組み立て方もあわせてご覧いただいています。
要介護1の区分支給限度基準額は16,765単位です※3。1単位10円で計算すると、サービスの総額で月167,650円。自己負担1割の方なら、上限まで使ったときのご負担は月16,765円です。
図2要介護1と、前後の段で使える上限
1単位10.00円で計算した目安です。1単位の単価は地域とサービスの種類によって10.00円から11.40円まで変わります。
要支援2からは6,234単位(59.2%)と大きく増えます。一方で、要介護2への増え方は2,940単位(17.5%)にとどまります。ただし、ここがいちばん大きく増える場面ではありません。割合でいえば要支援1から要支援2へ上がるとき(+109.3%)、単位の数でいえば要介護2から要介護3へ上がるとき(+7,343単位)のほうが大きく増えます。
枠が広がったぶん、組み立て方も変わります。要支援2では週1〜2回だったデイサービスを週3回に増やす、訪問介護を足す、といった形が取れるようになります。サービスごとの料金はデイサービスの費用、訪問介護の料金にまとめています。
※上限を超えた分は全額のご負担になります。住宅改修と特定福祉用具の購入は、この枠とは別枠です。
要介護1の認定を受けておられるのは、全国で1,536,800人。認定を受けた方7,425,362人の20.7%で、7つの区分のなかでいちばん多い段です※2。
図3要介護1の方は、どこで暮らしているか
令和8年6月末の認定者数と、同年4月サービス分の受給者数から計算した目安です。
96.7%の方がご自宅などで暮らしておられます。要介護1で施設を考える段階に入る方は、まだ少数です。
ただし、ここでいう「ご自宅など」には、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅で暮らしておられる方も含まれます。これらは介護保険の上では在宅の扱いになるためです。要介護1の段階から入れる住まいは、実はかなりあります。
要介護1から見た、施設の線引きは次のとおりです。
※表は横にスクロールできます
| 施設 | 要介護1で入れるか |
|---|---|
| 有料老人ホーム | 入れます。自立・要支援から受け入れているところもあります |
| サ高住 | 入れます。自立・要支援から受け入れているところもあります |
| グループホーム | 認知症の診断があれば入れます |
| 老健 | 入れます。在宅復帰を目指す施設で、原則3〜6か月です |
| 特養 | 原則入れません(要介護3以上。特例入所の道はあります) |
在宅で使えるサービスは、区分ではなくケアプランで決まります。要介護1でよく組まれるのは、デイサービス週2〜3回、訪問介護週1〜2回、福祉用具のレンタル、そしてショートステイをときどき、という形です。
要介護1と出たけれど、この先どうすればよいか迷っておられませんか
「まだ施設は早い気もするが、ひとり暮らしのままでよいのか」——住まいるの相談員は、介護の現場を長く見てきた者ばかりです。いまの組み立て方から、施設を考えはじめる時期まで、ご相談は無料で、何度でもうかがいます。
実際にご相談された方のお話はお客様の声でご覧いただけます。
要介護認定等基準時間は、どちらも32分以上50分未満で同じです。分かれ目は「支援によって状態の維持や改善が見込まれるか」で、見込まれると判断されれば要支援2、認知症などで理解が難しい場合や状態が不安定な場合は要介護1になります。この1段で相談先が地域包括支援センターからケアマネジャーに変わり、1か月に使える上限も10,531単位から16,765単位へ1.6倍になります。
続けておられる方は大勢いらっしゃいます。要介護1の方153万人のうち、介護保険の施設で暮らしておられるのは3.3%だけです。続けられるかどうかの分かれ目になるのは、お薬をご自分で管理できるか、火の始末ができるか、転んだときに助けを呼べるか、この3つです。訪問介護、デイサービス、福祉用具、緊急通報装置を組み合わせれば、どれも手当てできます。
原則は要介護3以上ですので、要介護1では申し込みの対象外です。ただし、やむを得ない事情がある場合の特例入所という道はあります。実際に特養で暮らしておられる要介護1の方は5,389人で、特養の入居者全体の1%に届きません。要介護1の段階では、老健、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、認知症の診断があればグループホームが現実的な候補になります。
区分支給限度基準額は16,765単位です。1単位10円で計算すると、サービスの総額で月16万7千円ほど。自己負担1割の方なら、上限まで使ったときのご負担は16,765円です。実際には必要なぶんだけ使いますので、ここまで使う方ばかりではありません。上限を超えた分は全額のご負担になります。
あります。要介護1から要介護2へは、1か月に使える上限が2,940単位(17.5%)増えます。これは区分が上がる6つの場面のなかで、いちばん小さい増え方です。認定の有効期間は新規で原則6か月、更新で原則12か月ですが、心身の状態が変わったときには途中でも区分変更の申請ができます。まずは担当のケアマネジャーにご相談になるのが早道です。
回数の決まりはなく、1か月に使える上限(16,765単位)の中でケアプランに組み込みます。目安として、デイサービスだけに使えば週4〜5回まで入りますが、実際には訪問介護や福祉用具のレンタルとあわせて組みますので、週2〜3回とされる方が多くいらっしゃいます。ご本人が疲れない回数から始めて、様子を見ながら増やすのが現実的です。
なることがあります。要介護1と要支援2は要介護認定等基準時間が同じで、分かれ目の1つが「認知症などで理解が難しく、サービスを使いこなすことが難しいかどうか」です。身体がお元気でも、目が離せないという事情はここで加味されます。認定調査のときには、同じことを何度おたずねになるか、火の始末はどうか、といった日ごろの様子を、ご家族から具体的にお伝えください。
使えます。手すりの取り付け、段差の解消、滑りにくい床材への変更などに、20万円まで(自己負担1割なら2万円)使えます。これは1か月の上限とは別枠ですので、サービスの枠を減らすことはありません。特定福祉用具の購入も別枠で年10万円まで使えます。要介護1のうちに済ませておかれると、そのあとが楽になります。
有効期間は新規で原則6か月、更新で原則12か月です。期間が切れる60日前から更新の申請ができ、市区町村から案内が届きます。有効期間の途中でも、心身の状態が変わったときには区分変更の申請ができます。更新のときにリハビリなどで状態がよくなっていれば、区分が軽くなることもあります。
要介護1は、立ち上がりや歩行が不安定になり、排せつや入浴の一部に手助けが要る段階です。認定を受けた方の20.7%にあたり、7区分のなかでいちばん多い段です。
要支援2とは、要介護認定等基準時間が同じです。分かれ目は「支援で改善が見込まれるか」。この1段で相談先がケアマネジャーに変わり、1か月に使える上限も1.6倍になります。
介護保険の施設で暮らしておられるのは3.3%だけ。ひとり暮らしを続けておられる方は大勢いらっしゃいます。分かれ目になるのは、お薬の管理・火の始末・転んだときに助けを呼べるか、この3つです。
要介護1は、これからの介護の形を決める入口です。迷われたときは、担当のケアマネジャーか、私たち住まいるにお声がけください。
この記事の監修者

東急ウェルネス株式会社
老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー
福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。
本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。相談員のご紹介はこちら
出典・参考
※本記事は2026年9月時点の制度にもとづいています。状態の目安は一般的な説明で、認定は個々の調査結果と主治医意見書にもとづいて行われます。上限の金額は1単位10.00円・自己負担1割で試算した目安です。人数と割合は認定者数(令和8年6月末)と受給者数(同年4月サービス分)から計算しており、集計の時点が異なります。
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