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要介護3は、立ち上がりや歩行が自力ではできず、排せつ・入浴・着替えに全面的な介助が要る段階です。介護保険の上では、ここが大きな線になります。特養に申し込めるようになり、施設で暮らす方の割合も要介護2の6.8%から26.1%へ、およそ4倍に跳ね上がります※2。ただし、それでも4人に3人はご自宅などで暮らしておられます。「要介護3になったから施設」ではありません。
この記事の要点
目次
要介護3は、7つの区分のちょうど真ん中より上、下から5番目にあたります。要介護認定等基準時間は70分以上90分未満です※1。
介護保険の制度のうえで、要介護3はいちばん大きな線です。特養(特別養護老人ホーム)に申し込めるようになるのがこの区分からで、1か月に使える上限も、単位の数でいえば区分が上がるどの場面よりも大きく増えます。
7区分の全体像は要支援・要介護とはに、1つ下の段については要介護2とはにまとめています。
ご相談の場でよくうかがうのは、こんなご様子です。ご自分の手で食事はとれますが、移動は車いすで、排せつと着替えは代わりに行います。
図1要介護3で、ご自分でできることと、手助けが要ること
手を添えれば、できること
代わりに行うこと
相談の現場で接することの多い姿をもとにした目安です。同じ要介護3でも、お一人ずつ違います。
「手助け」から「代わりに行う」へ
要介護2までは、ご本人が動かれるのをご家族が支える形でした。要介護3からは、代わりに行う場面が中心になります。排せつも入浴も着替えも、ご本人ではなく介助する側が主になります。
この違いは、ご家族の1日の組み立てを変えます。見守っていればよかった時間が、手を動かす時間に変わるためです。ご家族だけで支えるには、夜間を含めて人手が要る段だとお考えください。
※状態の目安は、相談の現場で接することの多い姿をもとにした一般的な説明です。認定は個々の調査結果と主治医意見書にもとづいて行われますので、同じ要介護3でもお一人ずつ状態は異なります。
要介護2から要介護3へ上がるとき、ほかの段では起きないことが2つ同時に起きます。
※表は横にスクロールできます
| 要介護2 | 要介護3 | |
|---|---|---|
| 基準時間 | 50分以上70分未満 | 70分以上90分未満 |
| 1か月の上限 | 19,705単位 | 27,048単位 |
| 特養 | 原則入れません | 申し込めます |
| 施設で暮らす方 | 6.8% | 26.1% |
1つめは上限の増え方です。+7,343単位(+37.3%)。要介護1から2への増え方が+2,940単位(+17.5%)だったことと比べると、2倍以上の伸びです※3。単位の数でいえば、区分が上がるどの場面よりも大きく増えます。在宅を続けるうえで、ここでようやく組み立ての幅が広がります。
2つめは施設で暮らす方の割合です。要介護2の6.8%から26.1%へ、およそ4倍になります※2。特養に申し込めるようになることが、そのまま数字に出ています。
この段は、選択肢が増える段です
要介護3は、在宅も施設も、どちらも現実的な選択肢になるはじめての段です。枠が広がったぶん在宅を厚くすることもできますし、特養という道も開きます。どちらかに決めなければいけない段ではありません。特養に申し込みながら在宅を続けておられる方が、いちばん多くいらっしゃいます。
特養(特別養護老人ホーム)は、原則として要介護3以上の方が対象です。要介護3になって、はじめて申し込みの土俵に上がります。
図2特養で暮らしておられる方の、要介護度の内訳
介護老人福祉施設(地域密着型を除く)の受給者583,553人の内訳です※2。
要介護3の方は特養の入居者の27.9%。いちばん多いのは要介護4の方(42.0%)です。申し込みができるようになる段と、実際に入る段には開きがあるとお考えください。
申し込みは、先着順ではありません
多くの自治体では、要介護度・介護者の状況・住まいの状況などを点数にして、必要度の高い方から入所していただく仕組みになっています。同じ要介護3でも、ひとり暮らしの方とご家族が同居されている方では順番が変わります。
複数の施設に同時に申し込むことができますので、候補を並べて出しておかれるのが現実的です。申し込みの手順と必要な書類は特養(特別養護老人ホーム)とはに、月々の費用は特養の費用にまとめています。
お待ちいただくあいだの過ごし方には、ショートステイを定期的に使う、老健を挟む、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅にいったん入る、という3つの道があります。
要介護3の区分支給限度基準額は27,048単位です※3。1単位10円で計算すると、サービスの総額で月270,480円。自己負担1割の方なら、上限まで使ったときのご負担は月27,048円です。
図3要介護3と、前後の段で使える上限
1単位10.00円で計算した目安です。1単位の単価は地域とサービスの種類によって10.00円から11.40円まで変わります。
この枠なら、デイサービスを週4〜5回、訪問介護を毎日、福祉用具のレンタル(特殊寝台・車いす)、月に数日のショートステイまで組めます。要介護3は、在宅を厚くできるようになる段でもあります。
※施設に入った場合は、この枠ではなく施設サービス費と食費・居住費の形でのご負担になります。所得に応じて食費・居住費が下がる負担限度額認定もあわせてご確認ください。
要介護3の認定を受けておられるのは、全国で954,300人。認定を受けた方の12.9%にあたります※2。
図4要介護3の方は、どこで暮らしているか
令和8年6月末の認定者数と、同年4月サービス分の受給者数から計算した目安です。
施設で暮らしておられるのは26.1%。要介護2からは大きく増えましたが、73.9%、およそ4人に3人はご自宅などで暮らしておられます。
「要介護3になったから施設」ではありません。要介護3は、在宅と施設のどちらも選べる段だとお考えください。
要介護3で在宅を続けるとき、組み立ての型はおおむね3つです。
通いを軸にする
デイサービスを週4〜5回。日中をお預けし、ご家族は仕事を続けられます。入浴もそこで済みます。
訪問を軸にする
訪問介護を毎日、朝夕に。通うことが難しい方や、ご自宅の環境を変えたくない方に向きます。
泊まりを混ぜる
通いと訪問に、月4〜7日のショートステイを足します。ご家族が休む日をつくる形です。
どの型でも、夜間をどうするかが続けられるかどうかを分けます。夜間対応型訪問介護や、定期巡回・随時対応型訪問介護看護が使える地域なら、選択肢に入れてください。
そして、ご家族が倒れないことがいちばん大切です。休む日をあらかじめ予定に入れておかないと、続きません。ご家族の限界のサインは介護疲れの限界サインにまとめています。
要介護3と出て、特養に申し込むか迷っておられませんか
「申し込んだほうがよいのか、待つあいだはどうするのか」——住まいるの相談員は、介護の現場を長く見てきた者ばかりです。地域の待ち具合、待つあいだの過ごし方、在宅を続ける組み立てまで、ご相談は無料で、何度でもうかがいます。
実際にご相談された方のお話はお客様の声でご覧いただけます。
大きく2つ変わります。1つは特養に申し込めるようになることです。特養は原則要介護3以上で、要介護2までは対象外でした。もう1つは1か月に使える上限で、要介護2の19,705単位から27,048単位へ、7,343単位(37.3%)増えます。単位の数でいえば、区分が上がるどの場面よりも大きい増え方です。
そのようなことはありません。要介護3の方95万人のうち、介護保険の施設で暮らしておられるのは26.1%です。残りの73.9%、およそ4人に3人はご自宅などで暮らしておられます。1か月に使える上限が単位の数でいちばん大きく増える段でもありますので、在宅を続ける組み立てが取りやすくなります。
先着順ではありません。多くの自治体では、要介護度、介護者の状況、住まいの状況などを点数にして、必要度の高い方から入所していただく仕組みになっています。同じ要介護3でも、ひとり暮らしの方とご家族が同居されている方では順番が変わります。複数の施設に同時に申し込むことができますので、候補を並べて出しておかれるのが現実的です。
区分支給限度基準額は27,048単位です。1単位10円で計算すると、サービスの総額で月27万円ほど。自己負担1割の方なら、上限まで使ったときのご負担は27,048円です。施設に入った場合はこの枠ではなく、施設サービス費と食費・居住費の形でのご負担になります。
地域によって大きく違い、都市部では年単位でお待ちいただくこともあります。待っておられるあいだの過ごし方には、ショートステイを定期的に使う、老健を挟む、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅にいったん入る、という3つの道があります。どれを選ぶかで費用も体制も変わりますので、申し込みと同時に考えておかれると慌てずに済みます。
あります。介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅は要介護3でも入れます。認知症の診断があればグループホームも候補です。在宅復帰を目指す段階なら老健という道もあります。特養は費用が抑えられる代わりに待つことが多く、有料老人ホームは費用がかかる代わりにすぐ入れる、という関係になります。
施設サービス費・食費・居住費・日常生活費の合計で、目安として月8万円台から15万円台です。お部屋が多床室か個室(ユニット型)かで大きく変わります。所得と預貯金の条件に当てはまれば、負担限度額認定で食費と居住費が下がります。この認定を受けるかどうかで月に数万円変わりますので、申し込みと同時にご確認ください。
難しくなる方が多い段です。排せつと入浴に全面的な介助が要るため、訪問介護だけでは夜間が空いてしまいます。定期巡回・随時対応型訪問介護看護が使える地域であれば成り立つ場合もありますが、まずはケアマネジャーに率直にご相談ください。小規模多機能型居宅介護のように、通い・訪問・泊まりを1つの事業所でまかなう形も候補になります。
組み立ての型は3つです。デイサービスを週4〜5回入れる「通いを軸にする」形、訪問介護を毎日入れる「訪問を軸にする」形、そこに月4〜7日のショートステイを足す形です。どの型でも、夜間をどうするかが続けられるかどうかを分けます。そして、ご家族が休む日をあらかじめ予定に入れておくことが条件になります。
要介護3は、立ち上がりや歩行が自力ではできず、排せつ・入浴・着替えに全面的な介助が要る段階です。介護保険の上で、いちばん大きな線がここに引かれています。
特養に申し込めるようになり、1か月に使える上限も+7,343単位。単位の数でいえば、区分が上がるどの場面よりも大きく増えます。施設で暮らす方の割合も、要介護2の6.8%から26.1%へおよそ4倍に。
ただし73.9%、およそ4人に3人はご自宅などで暮らしておられます。「要介護3になったから施設」ではありません。特養に申し込みながら在宅を続けておられる方が、いちばん多くいらっしゃいます。
特養の申し込みは先着順ではなく、必要度の高い方からです。候補を並べて出しておき、待つあいだの過ごし方も同時に決めておかれると慌てずに済みます。迷われたときは、担当のケアマネジャーか、私たち住まいるにお声がけください。
この記事の監修者

東急ウェルネス株式会社
老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー
福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。
本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。相談員のご紹介はこちら
出典・参考
※本記事は2026年9月時点の制度にもとづいています。状態の目安は一般的な説明で、認定は個々の調査結果と主治医意見書にもとづいて行われます。上限の金額は1単位10.00円・自己負担1割で試算した目安です。人数と割合は認定者数(令和8年6月末)と受給者数(同年4月サービス分)から計算しており、集計の時点が異なります。
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