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要介護4は、介助なしでは日常生活を送ることが難しく、思考力や理解力の低下がみられることもある段階です。この段の特徴は、1か月に使える上限は+14.4%しか増えないのに、施設で暮らす方は26.1%から39.0%へ大きく増えることです※2※3。つまり枠は増えないのに、在宅が続かなくなる段です。それでも61.0%の方は、ご自宅などで暮らしておられます。
この記事の要点
目次
要介護4は、7つの区分の上から2番目にあたります。要介護認定等基準時間は90分以上110分未満です※1。
相談の現場で申し上げると、要介護4は「ご家族だけでは、昼も夜も回らなくなる段」です。制度のうえでの大きな線は要介護3で引かれていますが、実際に暮らしが変わるのは要介護4であることが多くあります。
7区分の全体像は要支援・要介護とはに、1つ下の段については要介護3とはにまとめています。
ご相談の場でよくうかがうのは、こんなご様子です。食事は声をかけて手を添えて。ベッドと車いすの移乗や、夜間の体位の交換も介助します。
図1要介護4で、ご自分でできることと、手助けが要ること
声をかけ、手を添えれば、できること
全面的に介助すること
相談の現場で接することの多い姿をもとにした目安です。同じ要介護4でも、お一人ずつ違います。
違いがいちばんはっきり出るのは、夜間です
要介護3との差は、日中よりも夜に出ます。夜中に2〜3度の介助が入るようになると、ご家族の睡眠がまとまって取れなくなります。ここが在宅を続けられるかどうかの分かれ目です。
食事にも変化が出ます。むせこみが増え、刻み食やとろみが必要になることがあります。むせが続くときは、早めに主治医か訪問看護にお伝えください。誤嚥性肺炎は、この段でいちばん多い入院の理由です。
※状態の目安は、相談の現場で接することの多い姿をもとにした一般的な説明です。認定は個々の調査結果と主治医意見書にもとづいて行われますので、同じ要介護4でもお一人ずつ状態は異なります。
要介護4には、ほかの段にないねじれがあります。
※表は横にスクロールできます
| 要介護3 | 要介護4 | 差 | |
|---|---|---|---|
| 1か月の上限 | 27,048単位 | 30,938単位 | +14.4% |
| 施設で暮らす方 | 26.1% | 39.0% | +12.9ポイント |
| 特養の入居者 | 162,532人 | 244,981人 | 7区分で最多 |
使えるお金はあまり増えないのに、在宅で暮らし続ける方は大きく減ります。介助の量は増えるのに、それを買うための枠が追いつかない——足りないぶんは、ご家族の手で埋めることになります。これが要介護4で起きていることです。
特養でいちばん多いのが、要介護4の方です
特養で暮らしておられる方を区分別に見ると、いちばん多いのが要介護4の方で244,981人、特養の入居者583,553人の42.0%です※2。申し込みができるようになるのは要介護3からですが、実際に入られるのは要介護4になってからという方が多いことを示しています。
要介護3で申し込んでおかれた方が、要介護4になって順番が回ってくる——これが、いちばんよくある形です。
要介護4でも、61.0%、およそ6割の方はご自宅などで暮らしておられます※2。続けておられる方には、共通して手当てされているものがあります。
夜間の手当て
ここがいちばん大切です。夜間対応型訪問介護(夜間の定期巡回と、呼べば来てもらえる仕組み)と、定期巡回・随時対応型訪問介護看護(1日に何度も短く回る形)。この2つが使える地域かどうかで、続けやすさが大きく変わります。お住まいの市区町村にあるかを、ケアマネジャーにご確認ください。
入浴の外出し
ご自宅の浴槽での入浴は、要介護4では危険をともないます。デイサービスの機械浴か、訪問入浴(浴槽を運んできてもらう形)に切り替えると、ご家族の負担が目に見えて軽くなります。
住まいの手当て
特殊寝台(介護ベッド)、床ずれ防止用具、移乗用のリフトはレンタルで使えます。住宅改修の20万円は上限の枠外ですので、まだ使っておられなければ、この段で使いきってください。
ご家族が休む日
ショートステイを、月に数日あらかじめ予定へ入れます。「疲れたら使う」ではなく「はじめから入れておく」ことが、続けるための条件です。
この4つがそろっていれば、要介護4の在宅は成り立ちます。逆に夜間が手当てできていないまま続けると、ご家族のほうが先に倒れます。介護疲れの限界サインもあわせてご覧ください。
要介護4の区分支給限度基準額は30,938単位です※3。1単位10円で計算すると、サービスの総額で月309,380円。自己負担1割の方なら、上限まで使ったときのご負担は月30,938円です。
図2要介護4と、前後の段で使える上限
1単位10.00円で計算した目安です。1単位の単価は地域とサービスの種類によって10.00円から11.40円まで変わります。
要介護3から+3,890単位(+14.4%)。訪問介護の身体介護を週に2〜3回増やせば、それで埋まってしまう程度の伸びです。
上限を超えた分は全額のご負担になりますので、要介護4では枠の中でどう配るかが、ケアプランの要になります。ここはケアマネジャーの腕の見せどころでもありますので、「夜が持たない」「入浴が大変」といった困りごとは、具体的にお伝えになるのが早道です。
※住宅改修(20万円)と特定福祉用具の購入(年10万円)は、この枠とは別枠です。自己負担が高額になったときは高額介護サービス費で払い戻しを受けられます。
要介護4の認定を受けておられるのは、全国で928,268人。認定を受けた方の12.5%にあたります※2。
図3要介護4の方は、どこで暮らしているか
令和8年6月末の認定者数と、同年4月サービス分の受給者数から計算した目安です。
施設で暮らしておられるのは39.0%。それでも6割の方は、ご自宅などで暮らしておられます。要介護4だから在宅は無理、ということではありません。
それでも、在宅が難しくなる場面はあります。私たちが「そろそろ」とお伝えするのは、次のようなときです。
施設を考えはじめる、4つの目安
このどれかに当てはまったら、そこから探しはじめて間に合うとお考えください。決めるのはまだ先でかまいません。先に見ておくことが大切です。
行き先の候補は、特養(申し込みずみなら順番の確認を)、介護付き有料老人ホーム、認知症の受け入れがあるところ、医療的な処置が要るなら医療的ケアが必要でも入れる老人ホームです。費用の目安は老人ホームの費用相場と内訳にまとめています。
要介護4で、在宅を続けるか迷っておられませんか
「夜が持たない」「このまま続けてよいのか」——住まいるの相談員は、介護の現場を長く見てきた者ばかりです。在宅を続けるための手当てから、施設を見るならどこからか、ご相談は無料で、何度でもうかがいます。
実際にご相談された方のお話はお客様の声でご覧いただけます。
要介護認定等基準時間が、70分以上90分未満から90分以上110分未満に上がります。状態としては、介助なしでは日常生活を送ることが難しくなり、思考力や理解力の低下がみられることもある段階です。ただし1か月に使える上限は27,048単位から30,938単位へ、3,890単位(14.4%)しか増えません。要介護2の次に小さい増え方です。
続けておられる方は多くいらっしゃいます。要介護4の方92万人のうち、介護保険の施設で暮らしておられるのは39.0%で、残る61.0%はご自宅などで暮らしておられます。分かれ目になるのは夜間です。夜間対応型訪問介護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護が使える地域かどうかで、続けやすさが大きく変わります。
区分支給限度基準額は30,938単位です。1単位10円で計算すると、サービスの総額で月30万9千円ほど。自己負担1割の方なら、上限まで使ったときのご負担は30,938円です。要介護3から3,890単位しか増えませんので、在宅で足りないぶんは自費のサービスかご家族の手で埋めることになります。
多くの自治体では要介護度が点数に反映されますので、要介護3の方より順番が早くなることはあります。実際に特養で暮らしておられる方を要介護度別に見ると、いちばん多いのが要介護4の方で244,981人、特養の入居者全体の42.0%です。ただし順番は要介護度だけで決まるものではなく、介護者の状況や住まいの状況も点数に入ります。
まずショートステイを定期的に予定へ入れてください。限界まで我慢してから動くと、ご本人の行き先を選ぶ余裕がなくなります。緊急で受け入れてもらえる先は限られており、条件も選べません。月に数日の泊まりを先に入れておくこと、そのうえで施設の候補を2〜3か所見ておくことが、結果としていちばん穏やかな形になります。
2つあります。夜間対応型訪問介護は、夜間の定期巡回と、呼べば来てもらえる仕組みを組み合わせたものです。定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、1日に何度も短く回る形で、看護師も加わります。どちらも地域密着型のサービスで、お住まいの市区町村にあるかどうかで使えるかが決まります。まずはケアマネジャーにご確認ください。
浴槽を車で運んできて、ご自宅の居室で入浴していただくサービスです。看護職員を含む3人ほどで訪問し、湯温やお身体の状態を見ながら入れてくださいます。ご自宅の浴槽での入浴が難しくなった要介護4の方には、いちばん現実的な形です。ご家族の腰への負担も、ここでずいぶん軽くなります。
特養なら月8万円台から15万円台、介護付き有料老人ホームなら月15万円台から30万円台が目安です。有料老人ホームは入居一時金がかかるところもあります。特養と介護付き有料老人ホームでは、月に10万円以上の差が出ることがありますので、年金と預貯金で何年払えるかを先に確かめておかれると、候補の絞り方が変わります。
限られることはありますが、選べないということはありません。見ていただきたいのは、夜間の見守り体制があるか、認知症介護の研修を受けた職員がいるか、これまでに同じような症状の方を受け入れた実績があるか、の3点です。歩き回る、大きな声が出る、といった症状は、施設によって受け止め方が大きく違います。見学のときに具体的な症状をお伝えになるのが、いちばん確かな確かめ方です。
要介護4は、介助なしでは日常生活を送ることが難しく、思考力や理解力の低下がみられることもある段階です。認定を受けた方の12.5%にあたります。
この段の特徴はねじれです。1か月に使える上限は+14.4%しか増えないのに、施設で暮らす方は26.1%から39.0%へ。介助は増えるのに、それを買うための枠が追いつきません。
それでも61.0%、およそ6割の方はご自宅などで暮らしておられます。続けておられる方には、夜間の手当て・入浴の外出し・住まいの手当て・ご家族が休む日の4つがそろっています。
なかでも夜間が分かれ目です。夜が続けて眠れない日が週の半分を超えたら、そこから探しはじめて間に合います。迷われたときは、担当のケアマネジャーか、私たち住まいるにお声がけください。
この記事の監修者

東急ウェルネス株式会社
老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー
福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。
本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。相談員のご紹介はこちら
出典・参考
※本記事は2026年9月時点の制度にもとづいています。状態の目安は一般的な説明で、認定は個々の調査結果と主治医意見書にもとづいて行われます。上限の金額は1単位10.00円・自己負担1割で試算した目安です。人数と割合は認定者数(令和8年6月末)と受給者数(同年4月サービス分)から計算しており、集計の時点が異なります。
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