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小規模多機能型居宅介護は、通い(デイ)・訪問(ヘルパー)・泊まり(ショートステイ)を、1つの事業所でまとめて受けられるサービスです。同じ職員が3つの形で関わるので、認知症のある方でも慣れやすく、急な泊まりにも応じてもらいやすい形です。料金は要介護度ごとの月額定額で、自己負担1割なら要介護3で月22,359円※1。この記事では、料金の目安と、併用できるサービス、使う前に知っておきたいことをご説明します。

この記事の要点
目次
小規模多機能型居宅介護は、1つの事業所と契約して、通い・訪問・泊まりの3つを組み合わせて使うサービスです※5。ふだんは通いで日中を過ごし、体調が悪い日は職員が家に来て、ご家族が留守の日は泊まる——といった使い方が、同じ事業所の中でできます。
いちばんの特徴は、関わる職員が同じことです。デイサービス・ヘルパー・ショートステイを別々の事業所で使うと、そのたびに人も場所も変わります。認知症のある方にとって、顔なじみの職員が家にも来て、通う先にもいるというのは、それだけで負担が軽くなります。
図13つの使い方を、1つの事業所で組み合わせます
通い(デイサービスにあたる)
日中を事業所で過ごします。週に何回という決まりはなく、体調や予定に合わせて増やしたり減らしたりできます。
訪問(ヘルパーにあたる)
職員がご自宅に来ます。短い時間の見守りや、薬の確認だけといった訪問もできるのが、訪問介護との違いです。
泊まり(ショートステイにあたる)
事業所に泊まります。急な泊まりにも応じてもらいやすいのが強みです(泊まれるのは1日9人まで)。
ケアプランも事業所で
ケアプランは、登録した事業所のケアマネジャーが作ります。いまの担当ケアマネジャーからは替わります。
※登録できるのは1つの事業所につき29人まで、1日に通えるのは15〜18人までと決まっています※5。小さな所帯で回すサービスです。
国の統計では、使っている方は全国で月に約10万人、事業所は5,478か所です※3※4。デイサービス(地域密着型を含めて約4.4万か所)と比べるとずっと少なく、お住まいの地域にない場合もあります。地域密着型サービスなので、原則として市区町村の中の事業所を使います。

介護保険の部分は月額定額です。通いを週5回使っても週2回でも、金額は変わりません※1。
| 区分 | 単位数 (1か月) | 自己負担 (1割) |
|---|---|---|
| 要支援1 | 3,450単位 | 3,450円 |
| 要支援2 | 6,972単位 | 6,972円 |
| 要介護1 | 10,458単位 | 10,458円 |
| 要介護2 | 15,370単位 | 15,370円 |
| 要介護3 | 22,359単位 | 22,359円 |
| 要介護4 | 24,677単位 | 24,677円 |
| 要介護5 | 27,209単位 | 27,209円 |
※自己負担が2割の方は2倍、3割の方は3倍です(要介護3なら2割で月44,718円、3割で月67,077円)。
※1単位10.00円・その他の地域で計算した目安です。東京23区(1級地)は1単位11.10円なので、要介護3なら月24,818円と11%高くなります※2。
※サービス付き高齢者向け住宅などに併設された事業所で、同じ建物に住んでいる方は単位数が下がります(要介護1で月9,423単位、要介護5で月24,516単位)。
別にかかるお金
月の途中で登録した月・やめた月は、日割りで計算されます。

では、実際にはいくら払っている方が多いのでしょうか。国の統計で、加算を含めた1人あたりの実際の平均を見ると、基本の料金の1.3〜1.5倍です※3。
※表は横にスクロールできます
| 区分 | 基本の料金 (1割) | 実際の平均 (1割・加算込み) | 倍率 |
|---|---|---|---|
| 要介護1 | 10,458円 | 15,280円 | 1.46倍 |
| 要介護2 | 15,370円 | 21,260円 | 1.38倍 |
| 要介護3 | 22,359円 | 29,060円 | 1.30倍 |
| 要介護4 | 24,677円 | 31,320円 | 1.27倍 |
| 要介護5 | 27,209円 | 34,270円 | 1.26倍 |
※介護給付費等実態統計(令和8(2026)年5月審査分)の受給者1人当たり費用額を、自己負担1割として計算した目安です。地域による単価の違いも含まれています。食費・宿泊費などの実費は入っていません。
月額定額といっても、要介護度ごとの1か月の上限(区分支給限度基準額)の中で使います※6。小規模多機能で枠のどれくらいを使い、どれだけ残るかを見てみます。
| 区分 | 1か月の上限 (単位) | 小規模多機能 で使う割合 | 残り (単位) |
|---|---|---|---|
| 要支援1 | 5,032 | 68.6% | 1,582 |
| 要支援2 | 10,531 | 66.2% | 3,559 |
| 要介護1 | 16,765 | 62.4% | 6,307 |
| 要介護2 | 19,705 | 78.0% | 4,335 |
| 要介護3 | 27,048 | 82.7% | 4,689 |
| 要介護4 | 30,938 | 79.8% | 6,261 |
| 要介護5 | 36,217 | 75.1% | 9,008 |
使う割合は62.4〜82.7%。残った枠で、併用できるサービス(次の節)を組み合わせます。デイサービスとヘルパーとショートステイを別々に使うと上限を超えてしまう、という方にとっては、定額の小規模多機能のほうが収まりやすいことがあります。
ここが、いちばん間違えやすいところです。小規模多機能に登録すると、通い・訪問・泊まりにあたるサービスは、外の事業所では使えなくなります※7。
図2登録したあとも使えるもの・使えなくなるもの
※「併用できません」は、小規模多機能に登録している間は介護保険で使えない、という意味です。通い・訪問・泊まりは、小規模多機能の中で受けます。
もうひとつ大事なのが、ケアマネジャーが替わることです。ケアプランは登録した事業所のケアマネジャーが作るため、いままでの居宅介護支援事業所のケアマネジャーからは離れます。長く見てもらっている方ほど、ここで迷われます。体験利用のときに、引き継ぎの進め方まで聞いておくと安心です。
小規模多機能は、合う方にはとても使いやすい一方で、いまのサービスを手放すことになるのが特徴です。よい点と、使う前に知っておきたい点を並べます。
図3小規模多機能が合うかどうかの目安
向いている方
合わないことがある方
リハビリを続けたい場合は、デイケア(通所リハビリ)のほうが合うこともあります。ただし、小規模多機能と併用はできませんので、どちらを軸にするかを先に決める形になります。
小規模多機能の通い・訪問・泊まりは、それぞれデイサービス・訪問介護(ヘルパー)・ショートステイにあたります。これらを別々の事業所で組み合わせる場合と比べると、違いは次のとおりです。
| 小規模多機能 | 別々の事業所で 組み合わせる | |
|---|---|---|
| 事業所 | 1か所 | サービスごとに別々 |
| 料金 | 月額定額 | 使った回数ごと |
| ケアマネ | 事業所の | いまの |
| 急な泊まり | 応じてもらいやすい | 空きがあれば (予約が先) |
| 関わる職員 | 同じ顔ぶれ | 事業所ごとに変わる |
グループホームは、認知症の方が5〜9人の少人数で共同生活を送る住まいです。自宅で暮らしながら通い・訪問・泊まりを使う小規模多機能とは、暮らす場所そのものが変わる点が大きく違います。
看護小規模多機能型居宅介護(看多機)は、小規模多機能に訪問看護が加わったサービスです※1。同じ事業所の看護師が家に来て、医療的ケアにも対応します。退院した直後や、たんの吸引・点滴・床ずれの手当てが続く方に向いています。
| 小規模多機能 | 看多機 | |
|---|---|---|
| 要介護1(1割) | 10,458円 | 12,447円 |
| 要介護3(1割) | 22,359円 | 24,481円 |
| 要介護5(1割) | 27,209円 | 31,408円 |
| 事業所の数 | 5,478か所 | 1,074か所 |
| 使っている方 (1か月) | 99,100人 | 25,000人 |
| 実際の平均(1割) | 23,510円 | 30,630円 |
※単位数は2026年10月時点(2024年6月の改定から変わっていません)、1単位10.00円・自己負担1割。事業所数は2024年10月1日現在※4、使っている方と実際の平均は介護給付費等実態統計(令和8(2026)年5月審査分)です※3。
看多機は要支援の方は使えません(要介護1〜5の方が対象です)。料金は小規模多機能より月2,000〜4,000円ほど高くなりますが、そのぶん訪問看護が含まれます。事業所は全国で1,074か所とまだ少なく、増えている途中のサービスです。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、1日に数回の短い訪問と、24時間いつでも呼べる随時対応を組み合わせたサービスです※1。通いと泊まりはありません。朝の起床・昼の食事・夕方の着替え・夜の見守りというように、必要な時間に、必要なぶんだけ来てもらう形です。
「日中は家で過ごせるが、1人にしておく時間を短くしたい」ならこちら、「日中の居場所も泊まりも要る」なら小規模多機能、と分けて考えると選びやすくなります。どちらも地域密着型で、お住まいの市区町村にあるかどうかから始まります。
図4相談してから、使いはじめるまで

在宅を続けるか、住まいを移すか。迷っておられませんか
小規模多機能は、在宅を続けるための心強い選択肢です。それでも、夜間の介助や医療的ケアが増えてきたら、住まいを移すことも選択肢に入ってきます。住まいるの相談員は、介護の現場を長く見てきた者ばかりです。在宅を続ける工夫も、住まいを移す場合の探し方も、ご家族と一緒に考えます。ご相談は無料です。
実際にご相談された方のお話はお客様の声でご覧いただけます。
要介護度ごとの月額定額です。自己負担1割なら、要介護1で月10,458円、要介護3で月22,359円、要介護5で月27,209円が目安です(その他の地域・2026年10月時点の単位数)。これに食費・宿泊費などの実費と、事業所ごとの加算が加わります。
使えます。要支援1・2の方は「介護予防小規模多機能型居宅介護」として使い、自己負担1割なら要支援1で月3,450円、要支援2で月6,972円が目安です(その他の地域)。なお、看護小規模多機能(看多機)は要介護1〜5の方が対象で、要支援の方は使えません。
介護保険の部分は同じです。通いを週5回使っても週2回でも、月額は変わりません。ただし、通った日の食費、泊まった日の宿泊費と食費、おむつ代などは実費ですので、たくさん使えばその分は増えます。
併用できます。訪問看護のほかに、訪問リハビリ、居宅療養管理指導、福祉用具のレンタルと購入、住宅改修も使えます。いっぽう、訪問介護(ヘルパー)、訪問入浴、デイサービス、デイケア、ショートステイは併用できません。通い・訪問・泊まりは、小規模多機能の中で受ける形になります。
替わります。ケアプランは、登録した事業所の介護支援専門員(ケアマネジャー)が作ります。いま担当のケアマネジャーに長く見てもらっている方にとっては、ここがいちばん迷うところです。小規模多機能をやめて元の形に戻すこともできますので、体験利用のときに、引き継ぎの進め方まで聞いておくと安心です。
小規模多機能型居宅介護は地域密着型サービスといって、原則としてお住まいの市区町村にある事業所を使います。ほかの市区町村の事業所は、その市区町村が認めた場合に限り使えることがあります。親御さんの住まいの近くで探す場合は、住民票がどこにあるかを先に確かめてみてください。
日数の決まりはありません。ショートステイのような「続けて30日まで」という決まりもありませんが、泊まれるのは1日9人までですので、希望の日に空いているとは限りません。続けて泊まることもできますが、どこまで受けるかは事業所によって考え方が違います。ご家族の入院や出張などで長めに泊まる予定があるときは、早めに相談してみてください。
小規模多機能は、自宅で暮らしながら通い・訪問・泊まりを使うサービスです。グループホームは、認知症の方が5〜9人の少人数で共同生活を送る住まいで、そこが生活の場になります。自宅での暮らしを続けたいなら小規模多機能、自宅での生活が難しくなってきたらグループホームという順番で考えると分かりやすくなります。
小規模多機能型居宅介護は、通い・訪問・泊まりを1つの事業所でまとめて受けるサービスです。料金は要介護度ごとの月額定額で、自己負担1割なら要介護1で月10,458円、要介護3で月22,359円。食費・宿泊費は別にかかります。
訪問看護・訪問リハビリ・福祉用具は併用できますが、ヘルパー・デイサービス・ショートステイは併用できません。ケアプランも事業所のケアマネジャーが作るので、いまの担当からは替わります。ここを納得したうえで選ぶことが、いちばん大事なところです。
医療的ケアが多い方には看護小規模多機能、日中の居場所より訪問の回数が要る方には定期巡回という選び方もあります。事業所の数が少ないサービスですので、気になったら、まずお住まいの市区町村にあるかどうかから。担当のケアマネジャーか、私たち住まいるにお声がけください。
この記事の監修者

東急ウェルネス株式会社
老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー
福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。
本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。相談員のご紹介はこちら
出典・参考
※本記事の金額は、2026年10月時点の単位数(基本の単位数は2024年6月の改定から変わらず、2026年6月は処遇改善加算の率だけが改定されました)をもとに、1単位10.00円・自己負担1割で試算した目安です。1単位の単価は地域によって異なります。加算は本文で触れたもの以外は含めていません。食費・宿泊費などの実費や、事業所ごとの体制は、ご利用予定の事業所または担当のケアマネジャーにご確認ください。
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