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在宅介護は、老人ホームなどに移らず、住み慣れた自宅で介護を受けながら暮らすことです。介護保険のサービスを組み合わせれば、ご家族だけで抱え込まずに続けられます。始め方、使えるサービス、費用の目安、そして在宅が難しくなってきたときの目安まで、順にご案内します。

この記事の要点
目次
在宅介護は、老人ホームなどの施設に移らず、住み慣れた自宅で介護を受けながら暮らすことです。ご家族が介護するだけでなく、ヘルパーやデイサービスなど介護保険のサービスを組み合わせて支えるのが、いまの在宅介護の基本の形です。介護保険の言葉では、自宅で使うサービスを「居宅サービス」と呼びます。
厚生労働省の統計では、要介護の方のうち、ケアマネジャーのケアプランを使いながら自宅などで暮らしている方は、1か月あたり約297万人。特養・老健などの介護保険の施設に入っている方は約98万人で、在宅の方がおよそ3倍です※1。介護が必要になっても、多くの方はまず自宅で暮らし続けることを選んでおられます。
| 在宅介護 | 施設での介護 | |
|---|---|---|
| 暮らす場所 | 住み慣れたご自宅 | 施設の居室 |
| 介護をするのは | ご家族と、訪問・通いのサービス | 施設の職員 |
| 夜間 | ご家族が中心 | 職員がいる(体制は施設によって異なります) |
| 月々の費用(平均) | 5.3万円 | 13.8万円 |
| 費用の決まり方 | 使ったサービスの分 | 施設ごとの月額(住まいと食事を含む) |
どちらがよい、という話ではありません。ご本人の状態と、ご家族が担える範囲の組み合わせで、そのときに合う形が変わります。在宅で始めて、状態に合わせてサービスを足し、難しくなってきたら住まいを移す。多くのご家庭が、この順番をたどっておられます。
在宅介護で介護保険のサービスを使うには、要介護認定を受けるところから始まります。流れは次の5つです。
図1相談してから、サービスを使いはじめるまで
※急ぐときは、認定の結果を待たずに「暫定ケアプラン」でサービスを始められることがあります。ケアマネジャーか窓口に相談してみてください。
申請のしかたと必要なものは要介護認定の申請方法と流れに、7つの区分でできることの違いは要支援・要介護とはにまとめています。入院や急な体調の変化で介護が突然始まった場合は、親の介護が突然始まったらもあわせてご覧ください。退院をきっかけに在宅介護が始まるときは、入院中から病院の相談員(医療ソーシャルワーカー)と準備を進めておくと、退院の日に間に合いやすくなります。
在宅介護のサービスは種類が多く、名前だけでは違いが分かりにくいものです。4つの形に分けると、何を組み合わせればよいかが見えてきます。
図2在宅介護のサービスは、4つの形に分かれます
来てもらう(訪問)
訪問介護(ホームヘルパー)、訪問入浴、訪問看護、訪問リハビリ。ご自宅で、身の回りの介助や看護を受けます。
通う(通所)
泊まる(短期入所)
ショートステイ。数日から施設に泊まります。ご家族が休む時間を取るためにも使えます。
道具と住まいを整える
介護ベッドや車いすなどの福祉用具のレンタル・購入、手すりや段差の解消などの住宅改修。家の中で動きやすくします。
※医師がご自宅に来る「訪問診療」は、介護保険ではなく医療保険のサービスです。在宅介護と組み合わせて使えます。
このほか、通い・訪問・泊まりを1か所の事業所で受けられる小規模多機能型居宅介護や、1日に数回の訪問と夜間の呼び出しに応じる定期巡回・随時対応型訪問介護看護もあります。どちらも市区町村ごとの事業なので、お住まいの地域にあるかどうかはケアマネジャーに確かめてみてください。配食や見守り、家事の代行のように、介護保険の外で市区町村や民間の事業者が行っているサービスもあります。
サービスごとの料金と使い方は、それぞれの記事にまとめています。

生命保険文化センターの調査では、介護にかかる月々の費用は在宅で平均5.3万円、施設で平均13.8万円です※2。在宅の費用は、主に介護保険のサービスの自己負担分と、おむつ代などの実費で決まります。
介護保険のサービスには、要介護度ごとに1か月に使える上限(区分支給限度基準額)があります。要介護1で16,765単位、要介護5で36,217単位です※3。上限の範囲なら自己負担は1割(所得によって2割・3割)で、上限を超えて使った分は全額が自己負担になります。自己負担の割合の決まり方は介護保険の負担割合に、1か月の自己負担が一定額を超えたときに戻る仕組みは高額介護サービス費とはにまとめています。
在宅と施設で、費用の考え方がどう違うかは介護費用の平均はいくらか|在宅と施設の月額と自己負担の目安で詳しく比べています。
サービスを組み合わせると、1日はどんなふうになるのでしょうか。要介護2のお母様が、娘さんのご家族と暮らしている場合の一例です。
図3デイサービスに通う日の過ごし方(例)
※一例です。要介護度や、ご家族が家にいられる時間によって組み方は変わります。組み立ては、ケアマネジャーと相談して決めます。
1週間で見ると、たとえばデイサービスを週3回、ヘルパーを週2回、ショートステイを月に数日、といった組み方になります。どのサービスを何回使えるかは、要介護度ごとの上限の中で決まります。
図4在宅介護には、よいところと大変なところがあります
よいところ
大変なところ
よいところの多くはご本人の側に、大変なところの多くは介護するご家族の側にあります。だからこそ、在宅介護を続けられるかどうかは、介護する方が休めるかどうかに大きく左右されます。
在宅介護は、始めるときより続けるときのほうが難しいものです。長く続けておられるご家庭には、共通する工夫があります。
「まだ頑張れる」と思えるうちに
ご相談に来られる方の多くが、「もっと早く相談すればよかった」とおっしゃいます。在宅介護は、ご家族が限界を迎えてから次の手を探すと、選べる道が少なくなります。まだ頑張れると思えるうちに、サービスを足すことも、住まいを移すことも、一度並べて考えておく。それが、結果として在宅を長く続けることにもつながります。

在宅介護に「要介護いくつまで」という決まりはありません。要介護5で、ご自宅で暮らしている方もおられます。続けられるかどうかを分けるのは、要介護度そのものより、次の4つです。
図5この4つのどれかが重くなってきたら、考えはじめる時期です
※どれか1つでも当てはまってきたら、サービスを足すか、住まいを移すかを考えはじめる時期です。
まずは担当のケアマネジャーに相談し、訪問看護やショートステイを増やして様子を見る方法もあります。それでも難しくなってきたら、住まいを移すことが選択肢に入ってきます。
住まいを移す先は1つではありません。特別養護老人ホーム(特養)は原則として要介護3以上が条件で、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅は、要支援の段階から入れるところもあります。違いは老人ホーム・高齢者施設の種類一覧に、特養の条件は特養の入居条件にまとめています。民間の施設では、探しはじめてからご入居まで、早ければ1か月程度、一般的には2〜3か月程度が目安です。

在宅を続けるか迷っている段階でも、ご相談いただけます
住まいるの相談員は、介護の現場を長く見てきた者ばかりです。在宅を続けるための工夫も、住まいを移す場合の探し方も、ご家族と一緒に考えます。ご相談は無料です。
実際にご相談された方のお話はお客様の声でご覧いただけます。
生命保険文化センターの2024年度の調査では、在宅で介護した場合の月々の費用は平均5.3万円です(施設に入った場合は平均13.8万円)。介護保険のサービスの自己負担分に、おむつ代などの実費が加わります。要介護度が上がると使うサービスが増えるため、費用も上がりやすくなります。
在宅介護は、自宅で介護を受けながら暮らすこと全体を指します。居宅介護は、介護保険では「居宅サービス」、つまり自宅で使うサービスのことです(障害福祉のサービスでは、ホームヘルプのことを「居宅介護」と呼びます)。訪問介護は、ホームヘルパーがご自宅に来て身の回りの介助をするサービスで、在宅介護で使うサービスの1つです。
決まりはありません。要介護5で、ご自宅で暮らしている方もおられます。続けられるかどうかは、要介護度そのものより、夜間の介助、医療的ケア、認知症の症状、介護する方の体調によって変わります。
できます。ヘルパーの訪問、デイサービス、配食や見守りのサービスを組み合わせて、一人暮らしを続けている方は多くおられます。ただ、夜間や急な体調の変化には対応しにくいため、様子が変わってきたら早めにケアマネジャーに相談してみてください。
高齢の方とご家族の介護の相談に応じる窓口で、老人福祉法では「老人介護支援センター」といいます。2006年に地域包括支援センターができてからは、多くがその役割を引き継ぐ形で再編されました。自治体によっては、いまも地域の身近な相談窓口として置かれています。お住まいの地域の窓口は、市区町村のホームページで確かめられます。
介護保険から、介護するご家族に現金が支払われる仕組みはありません。ただ、市区町村によっては、要介護4・5の方をご自宅で介護しているご家族に「家族介護慰労金」などを支給しているところや、紙おむつの支給・購入費の助成をしているところがあります。条件や金額は地域ごとに違うため、市区町村の窓口で確かめてみてください。
まず、担当のケアマネジャーに「つらい」とそのまま伝えてみてください。ショートステイで休みを取る、デイサービスの回数を増やすなど、ケアプランは見直せます。住まいを移すことを考えはじめた段階でも、住まいるにご相談いただけます。
在宅介護は、住み慣れた自宅で、介護保険のサービスを組み合わせて暮らす形です。ケアプランを使って自宅などで暮らしている要介護の方は月に約297万人で、施設に入っている方の約3倍にあたります。
始めるには要介護認定が要り、最初の相談先は地域包括支援センターか市区町村の窓口です。サービスは「来てもらう」「通う」「泊まる」「道具と住まいを整える」の4つの形。月々の費用は平均5.3万円で、要介護度ごとの上限の中で組み立てます。
在宅介護を長く続けられるかどうかは、介護する方が休めるかどうかで決まります。夜間の介助・医療的ケア・認知症の症状・介護する方の体調のどれかが重くなってきたら、サービスを足すことと、住まいを移すことを、一度並べて考えてみてください。迷ったときは、担当のケアマネジャーか、私たち住まいるにお声がけください。
この記事の監修者

東急ウェルネス株式会社
老人ホーム紹介サービス「住まいる」 マネージャー
福祉の現場に25年。特別養護老人ホームや有料老人ホームで介護職、生活相談員、ケアマネジャーを務めたのち、施設長、エリアマネージャーとして施設運営に携わってきました。2019年に東急ウェルネスへ入社。現在は老人ホーム紹介サービス「住まいる」のマネージャーとして、ご本人とご家族それぞれのお気持ちをうかがいながら、地域の医療・介護・福祉機関と連携し、納得のいく住まい選びをお手伝いしています。
本記事は、上記監修者が内容を確認したうえで公開しています。相談員のご紹介はこちら
出典・参考
※本記事は2026年10月時点の制度にもとづいています。費用の平均額は全国の調査の値で、要介護度・お住まいの地域・使うサービスによって実際の金額は大きく異なります。市区町村の独自のサービスや支援の内容は、お住まいの市区町村の窓口でご確認ください。
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